【山形・高畠町の新庁舎基本設計/原風景の調和コンセプト】来年度に本体着工 | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

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【山形・高畠町の新庁舎基本設計/原風景の調和コンセプト】来年度に本体着工

 山形県高畠町は、久米設計に委託している新庁舎設計業務のうち、基本設計の概要を明らかにした。規模はRC一部S造3階建て塔屋1層延べ5759㎡。ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)Readyを達成し、1次エネルギー消費量を50%削減する。2023年2月末までに実施設計を完了させ、23年度の着工、25年度の開庁を目指す。

外観イメージ

 新庁舎は「まほろばの原風景に調和する庁舎」をコンセプトに、▽災害に強い防災庁舎▽誰もが安心して利用できるバリアフリー庁舎▽業務効率と町民サービス向上を促す庁舎▽自然の恵みを生かした庁舎▽地場産材を活用した愛着ある庁舎--の5つの指針を踏まえ設計をまとめた。
 防災庁舎としては、構造体の重要度係数を1・50に設定。執務室部分はラーメン構造、ロングスパンとなる執務室上部にはプレストレスト・コンクリート梁(はり)を採用する。水害を考慮して1階は南面道路レベルから約1m高く設定した。
 自然採光・通風など自然エネルギーを取り込む断面計画や、高効率機器、自動制御、LED照明などを採用することで、BPI(外皮性能)は0・61、BEI(エネルギー消費性能)は0・48とした。
 立面計画では、上層階に向かって外壁面ラインを後退させ、周辺への圧迫感を軽減している。南東面は庇(ひさし)と柱、ガラス中心の立面とし、地域の伝統建築に多く見られる水平ラインを通した意匠とする。1968年に供用した現庁舎の老朽・狭あい化に伴い、国の市町村役場機能緊急保全事業を活用して、現地で改築する。概算事業費は約35億円。建設地は大字高畠436ほか。



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