【JSCA賞】作品賞に奥出久人氏「市立吹田サッカースタジアム」 軽快な浮遊感生む屋根架構の単純化を評価 | 建設通信新聞Digital

4月25日 木曜日

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【JSCA賞】作品賞に奥出久人氏「市立吹田サッカースタジアム」 軽快な浮遊感生む屋根架構の単純化を評価

市立吹田サッカースタジアム

 日本建築構造技術者協会(JSCA、森高英夫会長)は、第28回JSCA賞の受賞者を発表した。作品賞には「市立吹田サッカースタジアム」を手掛けた奥出久人氏(竹中工務店)、奨励賞は「日本橋ダイヤビルディング」の浜田勇気氏(竹中工務店)、新人賞に「G・Itoya」の川口恵氏(大成建設)と、「TOYAMAキラリ」の斎藤慶太氏(アール・アイ・エー)がそれぞれ選ばれた。業績賞は「新宿三井ビルディングの制震改修」で瀧正哉氏と黒川泰嗣氏(ともに鹿島)、「国内外のAND巡回展による構造設計(者)の顕在化と活性化への貢献」で宮里直也氏(日大理工学部教授)に決まった。
 20日に東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントで行う総会後、受賞者記念講演会を開く。
 市立吹田サッカースタジアムは「建物外部・内部のいずれからも圧迫感を感じることなく、軽快に浮遊した表現となっている。建築との融合を図りながら、部材配置、接合ディテールを含め、 これほどまでに屋根架構の単純化を図った構造計画は実に見事である」と高く評価された。
 今回は作品賞に15件、業績賞に2件の応募があり、作品賞は応募要件を満たさなかった1件を除く14件を書類審査。9件を現地審査対象としたが、うち1件を業績賞候補とし、業績部門は3件として選考した。

 受賞作品の概要は次のとおり((1)所在地(2)建築主(3)設計者(4)施工者(5)構造規模(6)用途)。
 〈作品賞〉
市立吹田サッカースタジアム=(1)大阪府吹田市千里万博公園3-3(2)スタジアム建設募金団体(3)(4)竹中工務店(5)RC・PRC・S造6階建て延べ6万3908㎡(6)サッカー専用スタジアム

日本橋ダイヤビルディング(再生後) 江戸橋上からの外観

 〈奨励賞〉
日本橋ダイヤビルディング=(1)東京都中央区日本橋1-19-1(2)三菱倉庫(3)三菱地所設計(意匠・設備)、竹中工務店(意匠・設備・構造)(4)竹中工務店(5)S・RC・SRC造地下1階地上18階建て延べ3万0029㎡(6)事務所

G・Itoya 街につながるガレリア(みち) 撮影:新建築社写真部

 〈新人賞〉
G・Itoya=(1)東京都中央区銀座2-7-15(2)伊東屋(3)(4)大成建設(5)RC・S造地下2階地上13階建て延べ4195㎡(6)物販店舗、飲食店

 TOYAMAキラリ内観

TOYAMAキラリ=(1)富山市西町5-1(2)西町南地区市街地再開発組合(3)RIA・隈研吾・三四五設計共同体(4)清水・佐藤施工共同体(5)S一部CFT造地下1階地上10階建て延べ2万6792㎡(6)事務所、美術館、図書館

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