【入善町沖洋上風力陸揚げ管路設置 HDD工法を適用】NESIC | 建設通信新聞Digital

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【入善町沖洋上風力陸揚げ管路設置 HDD工法を適用】NESIC

 NECネッツエスアイ(NESIC)は、清水建設が請け負う富山県入善町沖での洋上風力発電事業で、海底送電ケーブルの陸揚げ管路設置工事を受注した。通常は海底ケーブルの敷設などに使う「弧状推進工法(HDD工法)」を適用して今月中に着工し、2023年4月上旬の完工を予定している。同社が洋上風力建設にHDD工法を適用するのは初という。

HDD工法の概要


 社会の脱炭素化に向けた動きが加速する中、注目を集める再生可能エネルギーの一つが、洋上風力発電による電力だ。その工事では、発電した電力を地上に送るための送電線を海底に敷設する必要がある。その際、海中の地形や生態系に及ぼす影響や負荷を最小限にする手法が求められている。

 この課題を解決できるのがHDD工法だ。専用の大型掘削機で地上から洋上の建設地点まで地中を掘り進め、送電ケーブルを通す管路を地中に設置する。このため海底面の開削が不要で、自然環境への負荷を最小限に抑えられるのが特長だ。同社は、これまで海底の光通信ケーブルの陸揚げなどで同工法の施工実績を積み重ねノウハウを蓄積しており、その技術力の高さが評価されて受注に至った。

 この事業では、1基当たり一定期間3000kWを出力できる洋上風力3基を計画しており、それぞれを結ぶ送電線を通すための延長250mの管路1本を同工法で敷設する。これでカーボンニュートラルの推進に貢献していく。

 

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