【味の素スタジアム南東側に練習場など】供用開始は28年度/東京・調布市とFC東京 | 建設通信新聞Digital

8月18日 月曜日

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【味の素スタジアム南東側に練習場など】供用開始は28年度/東京・調布市とFC東京

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 東京都調布市とFC東京を運営する東京フットボールクラブは、味の素スタジアム南東側にある調布基地跡地留保地の土地利用などについての協定を締結した。練習拠点の機能を移転するとともに、公園の諸機能を確保する。供用開始は2028年度の第1四半期を目指す。

 同留保地北側エリアに、同社が小平グラウンドから機能移転した、天然芝フィールド2面や(仮称)運動施設棟、クラブハウスといった練習拠点を整備する。南側は、市の利用計画に示されている機能を確保するため、人工芝フィールド、テニスコート、広場などを整備する。

 25年度内に市は基本計画の策定などを実施し、26年度までに基本・実施設計などをまとめる。用地取得は26年度の第2四半期を予定している。同社は25、26年度に基本・実施設計などをまとめる。工事は26年度の第3四半期からを見込んでいる。

 所在地は、西町の約6ha。国有地で、財務省が所管する。市街化区域に位置しており、用途地域は第一種低層住居専用地域。建ぺい率は30%、容積率は50%。

 協定締結に当たって調布市の長友貴樹市長は、「スポーツ振興にとどまらない、複合的な恩恵がもたらされるものと確信している」と期待を寄せた。

 同社の川岸滋也社長は「FC東京にとって大きな挑戦であると同時に、地域社会に開かれた新しいスポーツのかたちを創造する機会だ。育成・強化に加え、防災や福祉、まちづくりとも連携した多機能な拠点整備を通じて、地域にとって『必要とされる存在』を目指す」と語った。

 市が08年に策定した「調布市基地跡地留保地利用計画」では、防災・スポーツレクリエーション機能を有する公園として活用を目指すとした。ただ、財政需要や社会経済情勢の変化などにより、進捗(しんちょく)が滞っていた。

 同社は、クラブ強化や育成環境のさらなる充実に向け、既存練習施設の機能向上やアップデートを模索した結果、地理的優位性や地域との親和性といった複数の観点から、当該地が最も適していると判断した。この計画は、Jリーグが掲げる「百年構想」の理念に基づき、クラブの成長と地域社会への貢献を両立させる取り組みに位置付けている。

 全体の整備スキーム、運営手法、用地取得や施設整備といった財政負担は、引き続き協議する。

 

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