【史跡橘樹官衙倉庫を復元】児童が大八車で木材運搬/川崎市 | 建設通信新聞Digital

5月14日 火曜日

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【史跡橘樹官衙倉庫を復元】児童が大八車で木材運搬/川崎市


 
 
 川崎市は5日、国指定史跡橘樹官衙(たちばなかんが)遺跡群にかつて存在した飛鳥時代の倉庫(正倉)の復元に向け、近隣小学校の児童が栗材の柱を運ぶ木曳(こびき)イベントを開いた。橘小学校6年生の児童約120人が、倉庫復元に使う長さ約180cm、太さ約40cmの柱を大八車に乗せ、約400m先の建設現場に運んだ。多くの近隣住民が、大八車につないだ綱を引いて運ぶ児童の姿を見守った。
 運び終えた児童は、「この木を使って立派な倉を建ててください」と、元気よく福田紀彦川崎市長に報告。市長は「このまちの誇りにしてほしい。完成したらぜひ遊びにきてください」と呼び掛けた。2024年5月に、完成披露イベントを開く予定だ。
 復元する倉庫には16本の柱を使用する。このうち4本が、今回児童が運んだ柱となる。倉庫の規模は木造平屋建て35㎡。風基建設(東京都新宿区)が24年2月15日までの工期で施工している。工事場所は高津区千年伊勢山台423-1ほかの敷地2946㎡。
 橘樹官衙遺跡群は、古代武蔵国(むさしのくに)橘樹郡の役所跡である「橘樹郡家跡(たちばなぐうけあと)」とその西側に隣接する郡寺跡である「影向寺(ようごうじ)遺跡」で構成する。
 7世紀から10世紀の官衙の実態とその推移を知る上で重要であるとして、15年3月10日に川崎市初の国史跡に指定された。
 

 
 

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