【県民会館・NPOプラザが着工】鹿島JVで28年11月完成/宮城県 | 建設通信新聞Digital

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【県民会館・NPOプラザが着工】鹿島JVで28年11月完成/宮城県

完成イメージ(大屋根で一体感を創出)


 宮城県が、仙台市宮城野区に整備する県民会館・NPOプラザ複合施設新築工事が30日、建築を担当する鹿島・橋本店・阿部和工務店JVの施工で本格着工した。設計・監理は石本建築事務所、舞台機構は三精テクノロジーズが施工する。電気はユアテック・日本電設工業JV、空調は高砂熱学工業、衛生は中央管工業が仮契約中で、9月議会に請負契約を付議する予定だ。2028年11月の完成を目指している。

 老朽化が進む県民会館とみやぎNPOプラザを宮城野区宮城野2-301-1ほかの旧仙台医療センター跡地約5.3haに集約・複合化する。

 規模は、SRC一部RC・S造地下1階地上4階建て延べ3万1996㎡で、基礎免震構造を採用する。メインの大ホールは、東北初の四面舞台で3層4階建ての各席は2147席を備える。着座が最大578席、スタンディング時は最大約1600人収容できる演劇に適したボックススタジオシアターのほか、交流サロンや作業室、相談室からなるNPOエリア、約1000㎡のギャラリーなどで構成する。

 設計では、「歴史ある宮城野の地域を継承する広場を通じ、大屋根の下に機能を一体化した建物に入ることで内外が連携・一体的な空間を創出する」(長尾昌高石本建築事務所社長)ことを意図した。

 現地で開かれた起工式には、村井嘉浩県知事、長尾社長、鹿島の天野裕正社長、横井隆幸執行役員東北支店長、武田文孝橋本店社長、舩山克也阿部和工務店社長、板垣治三精テクノロジーズ社長兼CEO(最高経営責任者)らが出席し、工事期間中の安全を祈願した。

 村井知事は「文化芸術が持つ力と多様化するニーズに応えるNPO活動を誘導させ、あらゆる地域の人々に開かれた交流・協働・創造の拠点になる」と期待を寄せた。

 長尾社長は「発注者と施工者と連携を密に取りながら、工事監理者の役割を全うしたい」と話した。

 天野社長は「施工各社が一致協力し、ノウハウと経験といった総力を結集して施工に当たる。近隣地域や通行者の安全に最大限配慮しつつ、工期内に高品質で堅牢な建物を完成させたい」と決意を表しした。

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 高橋直裕JV総合所長(鹿島)の話 「全体を緻密に統括し、発注者と設計者が求める音楽ホールなどの高度な性能をしっかり確保する」

 平野篤司JV所長・現場代理人(鹿島)の話 「長さ150mになる大屋根や大ホールの高さ14mのPC(プレキャスト)壁など大型建材がある。BIMやモックアップで施工性を検証しながら着実に工事を進めたい」


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