【川内沢ダム定礎】来夏から試験湛水/宮城県 | 建設通信新聞Digital

6月13日 金曜日

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【川内沢ダム定礎】来夏から試験湛水/宮城県

くす玉開披する村井知事ら関係者


 宮城県が、名取市愛島笠島で整備を進めている重力式コンクリートダム「川内沢ダム」の本体工事が待望の定礎を迎え、8日に現地で式典を開いた。施工は西松建設・奥田建設・グリーン企画建設JV(小野雄司所長)が担当。12月までにコンクリート打設、2026年度第1四半期(4-6月)に本体工事を終える。同第2四半期(7-9月)に試験湛水に着手し、同年度中の完成を目指している。

 式典の冒頭、村井嘉浩県知事は「川内沢川は名取市から岩沼市に貫流する1級河川で、沿川には仙台空港や国道4号などの交通インフラが集まっており、これまで集中豪雨により重大な被害が発生してきた。完成すれば治水安全度が高まり、観光振興や地域の発展につながる」と期待を寄せ
た。

 施工者を代表して西松建設の細川雅一社長は「防災・減災に関わる大事なプロジェクトだ。昨年7月からコンクリートの高い品質の確保に努めながら打設を進めてきた。安全を第一に地域の重要なインフラ施設を完成させたい」と決意を述べた。

 定礎の儀では、村井知事が定礎を宣言した後、施工者らが礎石を搬入し、代表者が鎮定(ちんてい)の儀、斎鏝(いみごて)の儀、斎槌(いみつち)の儀、埋納(まいのう)の儀を行い、くす玉を開披して定礎を盛大に祝った。

 川内沢ダムは、名取川水系川内沢川の洪水調節と流水の正常な機能の維持を目的とした治水ダムで、堤高36.7m、堤頂長140m、堤体積5万1000m3、総貯水容量179万m3。8日時点の堤体コンクリートの打設量は約3万m3で、進捗(しんちょく)率は約59%となっている。礎石は、堤体の最低基礎から約16mの高さに埋めた。


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