東急不動産が東京都渋谷区で開発を進めてきた「Forestgate Daikanyama」が19日、開業した。オープニングセレモニーには、同社の星野浩明社長や開発に携わった隈研吾氏らが登壇して、縁を結ぶ場所になるよう願いを込めてリボンを結び、開業を祝った。
冒頭、星野社長は「緑/環境サステナブルと食をテーマに開発に取り組んだ。循環型社会に向けた活動・発信をさまざまな事業者とともに進め、新しい食体験も提供したい」と強調した。
住宅、商業施設、シェアオフィスを備えるMAIN棟をデザインした隈研吾氏は「事業の話を聞いたとき、面白くなりそうだと感じた。大学生時代によく遊んだ代官山は、私にとって特別な街だった」と振り返り、「緑を中心とした新しいコンセプトで、楽しみながら設計した。今までの日本のレジデンスマンションの歴史を変えるものができた」と話した。
規格外で破棄されてしまう花や果物を生かした生花店・カフェが入るTENOHA棟を企画したRGBの八島智史社長は「日常の買い物や喫茶でサステナブルを感じるきっかけをつくりたかった。コミュニティースペースとして活用してもらえるよう、地域と連携していきたい」と意気込みを語った。
ライフスタイル提案住戸をプロデュースしたフードエッセイストの平野紗季子氏は「食への好奇心を育んでくれたのは、幼少期に過ごした代官山だった。ここから新たな物語が生まれていくことがうれしい」と話した。
MAIN棟(RC一部S造地下2階地上10階建て延べ2万1096㎡)は、基本設計を隈研吾建築都市設計事務所、実施設計を竹中工務店・東急設計コンサルタントJV、施工は竹中工務店が担当した。
TENOHA棟(木造2階建て延べ198㎡)は、企画をRGB、設計をSUEP・、施工は青木工務店が担当した。建設地は代官山町20-23ほか。