パスコは、茨城県と共同で衛星画像とAI(人工知能)技術を活用した産業廃棄物の不法投棄などの早期発見を目指した実証に取り組んでいる。光学衛星画像をAI技術で解析し、不法投棄などの可能性がある箇所を抽出することで、巡回などの目視のみに頼らない監視の可能性を検証し、監視・指導体制の強化を目指す。
内閣委託事業の「令和5年度課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」に採択され実施する。
実証では、最新と少し前の新旧2時期の光学衛星画像を比較し、さまざまなケースの不法投棄を自動抽出できるよう、AIモデルに対して追加学習を行う。さらにAIの抽出結果と実際の不法投棄の情報を比較することで抽出精度の評価を行い、実業務への適用を目指す。実証期間は3月ごろまでを予定している。
同社は、不法投棄などの監視目的で衛星画像を解析した結果は、複数の部局で共有できるよう整備することで、森林保全や砂防など庁内横断的な活用が期待されるとしている。