前倒しで通行止め解除/地域建設業が24時間態勢 | 建設通信新聞Digital

5月13日 月曜日

能登半島地震リポート

前倒しで通行止め解除/地域建設業が24時間態勢

 「令和6年能登半島地震」に伴う土砂災害で、発災直後から通行止めとなっていた国道8号(新潟県上越市茶屋ヶ原地先)が、27日午前10時に通行止め解除となった。解除時期は当初、2月中旬を見込んでいたが、路面などの損傷が想定より軽微だったことに加え、「地元の建設企業にフル回転で作業いただいた成果」(北陸地方整備局の折橋一禎高田河川国道事務所副所長)が早期の道路啓開につながった。
 当該被災箇所は、今回の地震で斜面崩壊が発生し、約3㎞が通行止めとなった。そのため、同事務所は道路の維持契約を結んでいる西田建設と上越商会、笠原建設(いずれも新潟県建設業協会員)に応急復旧工事の協力を要請した。
 各社は24時間態勢を組み、3日午前8時から工事に着手。ピーク時には8台の掘削用建設機械を投入し、延べ3600台の10t級ダンプトラックが稼働した。合計で約1万4000m3の土砂とコンクリートがらを運び出した。
 着工時は2月中旬の通行止め解除を想定していたが、土砂などを搬出した結果、路面や海岸擁壁の損傷が軽微だったことから、開通時期を大幅に前倒しした。
 折橋副所長は「24時間態勢で応急復旧工事に携わった3社の尽力が非常に大きい」と話している。
【2024年1月30日付紙面掲載】

被災直後【北陸地方整備局提供】

復旧工事後【北陸地方整備局提供】