【能登半島地震リポート】249号の啓開進展/自衛隊とくしの歯作戦も | 建設通信新聞Digital

5月19日 日曜日

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【能登半島地震リポート】249号の啓開進展/自衛隊とくしの歯作戦も

 「令和6年能登半島地震」の発生から1週間が経過した。いまだその全容が明らかにならない中で、国土交通省をはじめとする行政機関や建設産業団体は、昼夜を問わず応急復旧に当たっている。被災地の現状をリポートする。

発災直後(北陸地方整備局提供)


 北陸地方整備局と日本建設業連合会は、石川県七尾市を起点とし、能登半島を周回して金沢市に至る国道249号が大きな被害を受けたことから、4日に24時間態勢の道路啓開作業に着手した。

 輪島市門前町~珠洲市役所間の進捗(道路啓開)率は、7日午前7時段階で約2割だったが、24時間後の8日午前7時には約4割に達している。半島全体でみると、主要な幹線道路の約7割が通行できる状態になってきた。

啓開済(北陸地方整備局提供)


 また、沿岸部では法面崩落など多数の被災が判明したため、陸上自衛隊と連携し、内陸部から「くしの歯作戦」を展開。6方向の通路を確保している。

 石川県建設業協会も同局との災害協定に基づいて道路啓開を実施しており、七尾市中島町河内地区の孤立解消などに貢献している。

 このほか、日本埋立浚渫協会が緊急復旧、富山県建設業協会や埋浚北陸、中部両支部、北陸港湾空港建設協会連合会が支援物資輸送、建設電気技術協会北陸支部が電気通信施設の応急対策、海洋調査協会が被災港湾施設の測量調査、日本潜水協会が障害物の潜水調査を進めている。

 北陸整備局のリエゾン(情報連絡員)、TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)は9日午前8時現在で、110班372人を派遣している。

 土砂災害(8日午後3時時点)は、輪島市熊野町、市ノ瀬町、珠洲市仁江町を含め、石川、富山、新潟3県で53件発生している。
 
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