【復興特別版】あの道路啓開を語り継げ! 「くしの歯作戦」記念石碑を設置 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【復興特別版】あの道路啓開を語り継げ! 「くしの歯作戦」記念石碑を設置

序幕式

 東日本大震災の発生後、道路啓開作業「くしの歯作戦」の司令塔として重要な役割を果たした東北地方整備局の旧二日町庁舎前に22日、記念石碑が設置された。同整備局の職員OBでつくる東北建友会(糠沢宏二会長)と現役職員有志の寄付により制作した。東北地方における社会資本整備および災害対応の拠点施設だった旧庁舎を後世に語り継ぐ礎となる。
 同庁舎の敷地は、1911年(明治44年)に内務省仙台土木出張所を設置するために取得された。最初の庁舎は12年に完成したが、45年の仙台空襲で焼失。54年に西庁舎が建てられ、その後、増築を重ね、2015年11月に新庁舎に移転するまでの104年間、大きな役割を果たした。
 現在、解体工事が急ピッチで進められており、4月には更地となって財務省に引き渡される予定だ。

約600kgの黒御影石でつくられた記念石碑

 石碑の設置は震災当時、局長だった徳山日出男前国土交通事務次官の提案を受けて、東北建友会が寄付活動を行い、実現した。
 式典では、糠沢会長が「石碑は単なる思い出ではなく、この地に社会資本整備の拠点施設があったことを後の人々に伝えてもらえるとありがたい」と語り、川瀧弘之東北地方整備局長も「震災対応の司令塔だった整備局の石碑ができることは非常にうれしい」と語った。
 この後、関係者4人による序幕式があり、重さ約600㎏の黒御影石でつくられた石碑が披露された。

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