大阪府吹田市は、北千里駅前再開発事業の計画案を取りまとめた。地権者らで構成する準備組合は今後、環境影響評価に着手し、2025年度の都市計画決定と26年度の本組合設立を目指す。28年度から既存建物の解体と施設整備に順次着手し、段階的に施設をオープンさせながら37年度までに全工事を終えたい考えだ。一般業務代行者は、アール・アイ・エーが務めている。施工者は未定。
対象となるエリアは、同市古江台4の土地約3.5ha。RC造28階建て延べ6万4000㎡の住宅・商業棟と、S造地下1階地上4階建て延べ4万5000㎡の商業・公益棟を建設する。住宅・商業棟は3階部分までが接続するツインタワー型で、商業機能は2階に配置する。住宅の間取りや戸数は未定。
商業・公益棟は地下に駐車場、2階に商業施設、3階に商業施設と広場、4階に公益施設と広場を配置する。建物前面には屋根付きの広場も整備し、3、4階のものと合わせて合計4000㎡以上の広場面積を確保する方針だ。
「人が中心のまちづくり」を開発方針に掲げており、歩行者動線確保のため駅前ロータリーをエリア中央から北端に移設する。また、各棟に歩行者デッキを設けることで、図書館・公民館などで構成する複合施設「まちなかリビング北千里」など、近隣施設との接続性を向上させる。概算事業費は約545億円。
現在、区域内にはショッピングセンター「ディオス北千里」を始め、駐車場、駅前広場などがある。
事業では当初、36階建て延べ約8万2000㎡の住宅・商業棟と、地下1階地上5階建て延べ約4万0400㎡の商業・公益棟の建設を検討していたが、市民から計画の妥当性に疑問を投げかける意見が多数上がったことを受け、計画の見直しを進めていた。