東芝エネルギーシステムズは、スパークス・グループ、関西電力、JA三井リースが共同出資する特別目的会社(SPC)であるSGET札幌1蓄電所合同会社とSGET札幌2蓄電所合同会社から、系統用蓄電所の定置型蓄電池システム建設プロジェクト一式を受注したと発表した。受注範囲はEPC(設計・調達・建設)で、蓄電池の調達を含む。建設するのはSGET札幌1蓄電所と同札幌2蓄電所で、ともに定格出力は50メガワット、定格容量は175.5メガワット時。
合計の定格出力は100メガワット、定格容量は351メガワット時で、国内最大級の系統用蓄電所となる。2028年4月から商用運転を始める予定だ。建設地は札幌市北区新琴似町の敷地面積約7000㎡。
系統用蓄電所は、送電網や発電所の電力系統に接続し、電力の余剰時に充電、不足時には放電する発電所で、季節や天候により発電量が大きく変動する再生可能エネルギーの有効活用を促進する。
東芝エネルギーシステムズは、これまで多数の大規模太陽光発電所向けの建設プロジェクトを受注しており、今回の工事でも建設工事リスクを低減した上で、寒冷地の冬季休工も考慮しながら短工期で建設工事を進めていく。
また、今回の蓄電池を活用し、今後国内で拡大が想定される電力の卸売市場や需給調整市場などで、電力を効率的に売買する「再エネアグリゲーションサービス」事業も拡大する。これらサービスを通じ、再エネを活用した安定的・効率的な電力システムの実現に貢献していく方針だ。