つくば学園南事業が本格始動/大和ハウス/602戸集合住宅整備、学校など移転/造成施工=淺沼組 | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

関東・甲信越

つくば学園南事業が本格始動/大和ハウス/602戸集合住宅整備、学校など移転/造成施工=淺沼組

完成イメージ
鎌入れの村上代表取締役
鍬入れの村田副社長
鋤入れの寺井常務執行役員
 大和ハウス工業が、茨城県つくば市に計画する大規模複合開発「(仮称)つくば学園南プロジェクト」が本格始動する。4月2日、建設地で造成工事の安全祈願祭が開かれた。敷地内には市内最大戸数となる602戸の集合住宅のほか、スーパーマーケット、学習塾を整備。茗渓学園中学校高等学校(つくば市稲荷前)が移転する。市が掲げる「つくばスーパーサイエンスシティ構想」の実現に向け、モビリティーなどの実証実験のフィールドとしても活用する見通しだ。造成工事の施工は淺沼組、設計は第一建設総合コンサルタント、まちなみ監修はランドスケープ・プラスが担当。総事業費は約650億円を見込む。2029年4月の全体まちびらきを目指す。
 神事では、鎌入れを第一建設総合コンサルタントの村上淳一代表取締役、鍬(くわ)入れを大和ハウス工業の村田誉之代表取締役副社長、鋤(すき)入れを淺沼組の寺井到取締役兼常務執行役員が行い、工事の無事故・無災害を祈念した。
 神事後の式典で村田副社長は「敷地面積15.5haと弊社が手掛けたまちづくり事業の中でも最大クラスの複合開発プロジェクトになる。つくば市、筑波大学を含む産学官民の連携を図り、長年培ってきた住まい、暮らしに関するノウハウを生かしてまちづくりを進めたい」と力を込めた。
 来賓の五十嵐立青つくば市長は「人口増加率が日本一となったつくば市で、駅前の土地はほぼ残っていない。この場所から始まる新たなつくばのまちづくりを楽しみにしている」と期待を寄せた。
 施工を担当する寺井常務執行役員は「良い品質と安全第一で、弊社の理念である誠意・熱意・創意を持って全社一丸となって仕上げることを誓う。スムーズに建築工事にバトンをつないでいきたい」と意気込みを語った。
 同プロジェクトは、日本自動車研究所から23年12月に取得した、つくばエクスプレス研究学園駅至近の敷地約15万5390㎡に計画する。造成工事の工期は26年7月まで。
 敷地北側に整備する集合住宅(仮称)つくば市学園南2丁目計画の規模は、RC造15階建て延べ5万8294㎡。長谷工コーポレーションの設計施工で6月に着工し、27年7月の竣工を目指す。
 敷地東側には、茗渓学園中学校高等学校が生徒数1600人規模の学校や生徒400人が利用する学生寮などを整備する計画だ。設計は大和ハウス工業が担当する。26年夏ごろの着工、29年春ごろの竣工を予定している。北側と東側の間には約3000㎡の広場も設ける。
 敷地中央部の商業施設は、スーパーマーケットカスミ(敷地9681㎡)、思学舎グループの学習塾(1762㎡)が決定しており、大和ハウス工業の設計施工で28年竣工を目指す。敷地南側の事業施設用地では企業誘致を進めているという。

 丸山智治(仮称)つくば学園南プロジェクト造成工事所長(淺沼組)の話「駅の近くでまちが発展する事業に関われたことをうれしく思う。安全にプロジェクトが竣工できるよう、関係者一同努力したい」

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