美術館の在り方検討/事例調査7月8日まで受付/佐世保市 | 建設通信新聞Digital

6月21日 土曜日

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美術館の在り方検討/事例調査7月8日まで受付/佐世保市

 長崎県佐世保市は、美術館の在り方検討に着手する。県立美術館の誘致や市立の島瀬美術センター(島瀬町)の建て替えなどを視野に入れており、2025年度は他都市の先進事例を調査する。これに先立ち、支援業務となる「佐世保市における美術館のあり方に関する事例調査業務」の公募型プロポーザルを公告した。
 県立美術館の誘致を目指す新美術館構想の策定から約15年が経過し実現していないため、現在の社会情勢を踏まえた美術館整備の基本構想を検討する。公共施設や民間施設との複合化、運営などを含めた官民連携手法の活用、事業主体などを議論する。25年度の調査結果を踏まえ、26年度に島瀬美術センターの長寿命化や建て替えなどを検討する。県立美術館の誘致も引き続き県に要望する。
 今回公告した業務は、基礎資料として、検討に必要な情報収集、資料作成、集約整理を担当する。プロポーザルの参加申請書と提案書は7月8日まで受け付け、同月15日にプレゼンテーション審査する。参加資格は、地方自治体で美術館整備の調査・検討業務の実績を求める。契約上限価格は500万円(税込み)。履行期限は11月30日。
 新美術館構想は、島瀬美術センターの老朽化と収蔵能力不足、県北の中核都市にふさわしい美術文化の拠点を整備する必要性が高まっていたことなどから、08年度から12年度までを計画期間とする「文化振興基本計画」に盛り込まれ、「佐世保新美術館整備基本構想」をまとめた。
 同構想では、新美術館の延べ床面積を5100-6000㎡。建設候補地は、名切グラウンドと噴水公園、市有地の佐世保港ポートルネッサンス21計画地区の3カ所を選定し、このうち佐世保駅に近接する佐世保港ポートルネッサンス21計画地区を最有力地とした。