命と暮らし守り抜く/国土強靱化に全力/金子国交相が就任会見 | 建設通信新聞Digital

12月12日 金曜日

行政

命と暮らし守り抜く/国土強靱化に全力/金子国交相が就任会見

 高市早苗内閣で国土交通相に就任した金子恭之氏は22日、就任会見を開き、「国民の命と暮らしを守り、わが国の経済成長や地域の生活・生業(なりわい)を支える国交省の任務に全力を尽くす」と決意を示した=写真。経済対策や物価高対策も「新内閣の喫緊の課題」とし、国土交通行政の政策課題と併せて対応する方針を示した。 =関連2面 自民党議員の国交相就任は、麻生太郎内閣の金子一義氏以来16年ぶり。当時は副大臣として国土交通行政に携わった。「大臣として再び国土交通行政に携われることに縁を感じる。これまで公明党の大臣がやってきたことをしっかり受け継ぎながら前に進めたい」と力を込めた。
 高市首相からは、災害に強い地域づくりやインフラ老朽化対策を含む防災・減災、国土強靱化の推進、交通網や物流インフラ整備、インフラシステムの海外展開などの個別指示があったと明かし、「国土交通行政は所管が広く、どの課題も国民の命と暮らしを守ることに直結している。指示を踏まえ職責を全うする」と強調した。
 地元の熊本県は2016年4月の熊本地震や20年7月豪雨で甚大な被害が出た。「災害が多いわが国でこのような被害を防ぐためには、事前防災にしっかり取り組むことが必要と痛感した」と振り返り、国交省が進める流域治水や施設の耐震化をさらに加速させる考えを示した。その上で「国民の生命と財産、暮らしを守り抜くことは国交省の重要な使命。防災・減災、国土強靱化の取り組みを全力で推進する」と意気込んだ。
 過疎化が進む離島や豪雪地帯などの条件不利地域に対しては「法制度や予算を総動員して地域の振興に取り組む」と言及。「持続可能で活力ある国づくりには、活力ある地域づくりが不可欠。地域の声に寄り添いながら活力ある地域づくりへの取り組みを着実に進める」と述べた。
 自民党と日本維新の会の連立政権合意書に盛り込まれた、26年通常国会での外国人や外国資本による土地取得規制を強化する法案策定については、「課題が多岐にわたるため、政府全体で議論を進めることとしている。関係省庁と連携しながら適切に対応する」と話した。