◇無党派層の動向が鍵
A 高市早苗首相は19日、23日に召集される通常国会の冒頭で衆議院を解散する方針を正式に表明した。
B 解散の大義に注目が集まる中、高市首相は「高市早苗に国家経営を託すのか、国民に直接判断していただきたい」と強調した。一方、野党側では立憲民主党と公明党が新党「中道改革連合」を結成。連立与党の日本維新の会がトップを務める大阪市や大阪府でもダブル首長選挙が行われるなど、政界の動きは一気に慌ただしさを増している。
C 現段階で情勢を見通すのは容易ではないが、建設業界もその行方を注視している。ある地域の業界関係者からは「高市首相の高い支持率を背景に与党が有利」との声が聞かれる一方、これまで与党側だった公明票が中道改革連合に流れる影響は小さくないとの見方もある。高い支持率が選挙の決定的な“風”になっているとまでは言い切れず、地域ごとに受け止め方が大きく分かれている印象だ。
D 与党や中道改革連合と一定の距離を保つ国民民主党も、積極的に候補者を擁立する構えを見せている。各党の思惑が交錯する中、選挙結果は無党派層の動向に左右される部分が大きい。さらに2月上旬と言えば、例年最も寒い印象がある。寒さや降雪などが投票率に影響を及ぼす可能性も否定できない。
B 与党の自民党、野党第一党となる中道改革連合を構成する公明党は、いずれも国土強靱化の施策を推進してきた経緯がある。どちらの勢力が優位に立っても、国民の安全・安心に直結する施策が大きく後退するとは考えにくいが、消費税減税が間接的に公共投資を抑制する可能性はあり、今後の議論を注視したい。建設業界はいかなる局面でも、自らの存在意義を丁寧に発信していく姿勢が求められる。
◇工場の維持も不可欠に
A ところで年度末に向け、工事が佳境を迎えている現場も多い。通勤していると、昼夜を問わずに作業する道路工事現場も目立つ一方、アスファルト合材の製造量低下には歯止めが掛からない。
C 日本アスファルト合材協会がまとめた2025年度第3四半期(4-12月累計)の製造数量は、前年同期比3.9%減の2418万9000tで、過去最低だった。
D 原材料価格やエネルギーコスト、人件費、運送費などの高騰に伴う実質事業量の減少により、全国的に合材需要は低迷している。道路関連予算は計上されているものの、舗装工事に配分される割合は不透明なままだ。市町村道は補修や更新の需要が高まる一方、十分な予算を確保できない自治体も少なくない。
B 工場稼働率の全国平均も、前年同期に比べて1.1ポイント低下した31.6%で、過去最低を更新した。
C 影響は舗装工事の現場にも及ぶ。供給余力が減少してダンプが現場に到着するまでに時間がかかり、工期の遅延につながっているという。
B プラントは災害復旧や廃棄物受け入れの拠点としても不可欠だ。異分野連携で合材輸送の効率化を図る企業の動きもある。業界団体も、受け入れた廃棄物を活用した再生材の活用や、全国での循環利用体制の構築を進めている。
C 工場の再編が避けられない中、プラントの空白地帯を作らないため、他社との協業や、有事にアス合材を安定供給する拠点を設ける補助金支援などの仕組みも併せて提案しなければいけない。
A 各地のプラントは、地域の守り手という重要な役割を果たしていることを改めて認識すべきだ。国土強靱化を進める上で、工場だけでなく、アス合材・再生材流通のサプライチェーンを健全に保つ視点は必要だろう。











