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【建築】都市木造実現への第一歩! 木材活用コンクール最優秀に『国分寺フレーバーライフ社本社ビル』

最終更新 | 2018/05/09 16:16

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 スタジオ・クハラ・ヤギ+team TimberizeとKAP(構造)、桜設計集団(耐火構造)が設計を担当した普及型木質ハイブリッドビル『国分寺フレーバーライフ社本社ビル』が、第21回木材活用コンクール(主催・日本木材青壮年団体連合会)の最優秀賞(農林水産大臣賞)を受賞するなど注目されている。開発済みの技術を大幅に改良することで、コストの適正化や部材製作・施工の簡略化を図るとともに、耐火時間が異なる接合部分などの性能検証試験を経て、市場が使いやすい“普及型”として、都市木造実現への新たなスタンダードをつくり上げた。

JR国分寺駅前にあるフレーバーライフ本社ビル


■自然の恩恵を循環
 東京都国分寺市のJR国分寺駅前にある『フレーバーライフ社本社ビル』は、木材利用の活性化や都市における中高層建築で、民間事業者による木造建築を増やしたいという思いを共有する施主と設計者、施工者がタッグを組んで実現した。

5階の執務空間

 アロマオイルの輸入・製造・販売などを手掛ける同社の鎌田尚文氏は、「自然に生かされている会社であり、自然から得た恵みを社会に循環させたかった」と木造ビルを構想していたものの、「技術的な課題で断念しかかった」時に地元の多摩産材を扱う沖倉製材所からの紹介でteam Timberizeと出会った。社員も参画し、 フリーアドレス制の導入など働きやすい職場空間・環境を追求しながら木質空間を融合した新社屋は「人という未来への投資だった」と語る。

■シンプルな鉄骨造
 既存の木質ハイブリッド構造の技術を大幅に改良してコストの適正化と部材製作や施工の簡略化を図る“普及型”木質ハイブリッドビルというコンセプトについて、設計を担当した久原裕氏(スタジオ・クハラ・ヤギ)は、「一品主義ではなく、誰でも使えるような新しいスタンダードをつくることを目指した」と強調する。
 主な改良点は、(1)構造はオールS造(2)ノンブラケット工法の採用(3)木質ハイブリッド集成材と一般的な耐火被覆材の併用--の3点。耐火性能上の問題がないことを確認するため、施工を担当した住友林業の筑波研究所で3回の耐火試験を実施した。
 木が熱から鉄を守る耐火被覆材として機能する鉄骨内蔵型の木質ハイブリッド集成材の特徴を最大限に生かすため、構造方式はシンプルな鉄骨造にすることで、「構造設計や確認申請が簡単になり、施工の難易度やコストを下げつつ、標準納まりを整理して誰でも建てられる」(久原氏)という。

■柱と梁の接合部改良
 公開技術の木質ハイブリッド集成材を活用した耐火木造建築の普及が進まない背景には、一般的な溶接ブラケット方式では、柱と梁の接合部が複雑な形状の柱梁仕口に合わせて製作する必要があるため、難易度が高くコストやスケジュールが読みづらいという課題がある。

接合部

 「一番のポイントだった」(久原氏)と語る柱と梁の接合部の改良には、「ノンブラケット工法」を採用。形状が一定で製作の難易度が低く、ジョイント部分に巻き付け耐火被覆材と木カバーを現場で施工することで、部材製作の簡略化と搬送の効率化を図り、コストダウンと施工性の向上につなげた。
 また、木質ハイブリッド集成材と一般的な耐火被覆材を併用することで、現しなど必要な部材だけを木質ハイブリッド化できるように工夫を重ねている。さらに木質ハイブリッド集成材を使った構造体のほか、内外装にさまざまな形で木が使われている。こだわりである多摩産スギは低層部のルーバーと主要階の床に使用したほか、1階店舗部分の内装にはポプラ、宮崎県産スギ間伐材を使った木製中空パネルなど、効果的に木を用いることで、ビル全体で合わせ技のように木の存
在感を街に向けて発信している。

■素材がそのまま露出
 これらの改良技術を実現する上で必要な耐火性能検証を担当した安井昇氏(桜設計集団)は、 「それぞれの部材の耐火性能は検証されているものの、それらを組み合わせた『耐火構造+耐火構造=耐火構造』になるのかという疑問があったが、 おおむね設計内容が妥当であることを確認することができた」と振り返る。
 「都市の中にある木造ビルがスタンダードな景観を創出したい」と語る八木敦司氏(スタジオ・クハラ・ヤギ)は、「大量消費地の都市で木を使う“地産都消”に向けて、木造のある景観を文化にすることが大事だ」と、このプロジェクトの意義を語る。“木造に見える”ハイブリッド集成材を中心とするデザインについては、「木を化粧で見せるというよりも、RCと同様に素材がそのまま露出しているという感覚であり、広い意味で木造と呼びたい。民間で木造の中高層建築を増やすためには、もっと寛容であることも大事だ」と訴える。
 鎌田氏も地域から新たなランドマークとして認知され、社員からも好評を得ている木造社屋について、「将来、日本の建物のスタンダードになってほしいという願いが込められている。日本の中高層木造化事業の先駆けになれればという思いがある」と受けとめ、大切に使い続けていく考えだ。

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