【工事による地盤沈下も】NECが衛星レーダーでインフラ・ビルの健全度 誤検知防ぐ | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【工事による地盤沈下も】NECが衛星レーダーでインフラ・ビルの健全度 誤検知防ぐ

 日本電気(NEC)は、衛星レーダーで都市部のインフラやビルの健全度を診断する「2次元微小変位解析技術」を開発した。詳細な検査が必要かどうかを判断するための1次検査での活用を想定している。
 現在、実用化が進んでいる衛星レーダーを使った微小変位解析技術は、ビル密集地などで構造物に当てたレーダーの反射点が、どのインフラ構造物のものかを判別しづらかった。
 2次元微小変位解析技術では、レーダーの反射点を反射点の性質によって分類する独自の「クラスタリング技術」を採用し、構造物ごとの水平・垂直の変位を解析できる。地図情報と照合することによって、解析結果の誤検知を防ぐ。例えば、都市部埋立地を解析する場合、従来手法であれば周囲と異なる方向への変位結果が表れることがあり、その点の詳細検査が必要になるものの、新手法ではこうした誤検知を防げる。
 インフラの老朽化による道路の沈下などを診断できるだけでなく、工事による地盤沈下の監視、大規模プラントの地盤状況の監視などでも活用できるとみられる。