【東日本大震災・津波被害からの復興を目指して】石巻市・環境省が牡鹿地域の商業・観光業の再生に取り組む | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【東日本大震災・津波被害からの復興を目指して】石巻市・環境省が牡鹿地域の商業・観光業の再生に取り組む

 宮城県石巻市と環境省東北地方環境事務所が、東日本大震災に伴う津波で壊滅的な被害を受けた同市牡鹿地域の早期復興に向けて共同で整備する鮎川浜地区拠点施設が17日に本格着工した。

完成予想パース

 同地域は、捕鯨産業の拠点、また弁財天信仰の地として知られる金華山への航路発着点として、漁業や商業・観光業を主要産業に栄えてきたが、津波で甚大な被害を受けた。地域の復興をけん引する商業・観光業を早期に再生するため、石巻市が津波で全壊した「おしかホエールランド」を再建するとともに観光物産館交流施設を整備。環境省は三陸復興国立公園整備の一環として自然体験活動の拠点となるビジターセンター(牡鹿半島博物展示施設)を建設する。
 規模は、ホエールランドがS造平屋建て1127㎡、観光物産館交流施設は同1286㎡、ビジターセンターはS一部木造平屋建て858㎡で、3施設の総延べ床面積は3271㎡。3施設に大屋根を架け、鮎川浜地区拠点施設として一体的に整備する。
 設計はいずれも佐藤総合計画。ホエールランドは橋本店が施工し、2020年1月の完成を目指す。他2施設の施工は、ビジターセンターが阿部建設、観光物産館が日本製紙石巻テクノで、完成はともに2019年8月を予定している。
 この日の神事には、石巻市の佐藤茂宗副市長、東北地方環境事務所の種瀬治良総務課長、佐藤総合計画の西村明男取締役東北担当役員と早川謙二執行役員東北オフィス代表、橋本店の佐々木宏明社長、阿部建設の大槻秀樹社長、日本製紙石巻テクノの高橋修作社長ら、関係者約60人が出席。代表者が鍬(くわ)入れしたあと玉ぐしをささげ、今後の工事の安全を祈った。

代表者による鍬入れ

 施工者を代表してあいさつした佐々木社長は「無事故・無災害に配慮し、3社で連携を密にしながら、全力で質の高い施設の完成に努力する」と決意を述べた。

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