【東日本大震災】千年希望の丘でメモリアル施設設置式 東北整備局ら実行委 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【東日本大震災】千年希望の丘でメモリアル施設設置式 東北整備局ら実行委

実行委代表の津田局長(右から3人目)と菊地市長(同4人目)ら関係者


 東北地方整備局と東日本大震災の被災3県(岩手・宮城・福島)および仙台市でつくる「東日本大震災メモリアル施設整備実行委員会」は2月28日、宮城県岩沼市の千年希望の丘・相野釜公園で同施設設置式を開いた。
 インフラに関する震災の経験・教訓を後世に伝えるための伝承パネルを整備する取り組み。同公園に設置されたパネルには、巨大津波により甚大な被害を受けた仙台空港を早期に再生するため、全国から集められたポンプ車を集中投入して排水作業を行い、約1カ月で臨時便の就航にこぎ着けた内容が記されている。
 設置式では、同実行委代表の津田修一東北地方整備局長が「復旧・復興事業が順調に進んでいる一方で、震災の記憶がどんどん薄れている。どのようなことが起こり、どのような行動を取ったかをしっかり伝承していくことが重要であり、パネルを設置する。今後も取り組みを継続していきたい」と述べた。
 菊地啓夫岩沼市長は「当市におけるまちづくりの中心である仙台空港が早期に復旧したことは、われわれ被災者の大きな励みとなった。メモリアル施設の設置は、震災当時の状況を後世に伝える大きな材料になる」と語った。
 伝承パネルは、岩手県宮古市の市庁舎敷地内に「救援ルートを確保した道路啓開『くしの歯作戦』」、仙台市のスリーエム仙台港パークには「支援物資輸送を確保した航路啓開」が設置される。設置費用は東北地域づくり協会(渥美雅裕理事長)が支援する。