【極寒での風力発電実証へ】NEDOがロシア極東で3基運転開始 エネルギーインフラで協力 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【極寒での風力発電実証へ】NEDOがロシア極東で3基運転開始 エネルギーインフラで協力

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が三井物産、東光高岳、駒井ハルテックに委託して、ロシア極東のサハ共和国ティクシ市で建設を進めていた極寒冷地仕様の風力発電機3基が完成し、実証運転を開始した。ディーゼル発電機や蓄電池などを組み合わせて極寒冷地に適した電力系統の安定化を実現するエネルギーマネジメントシステム「ポーラーマイクログリッドシステム」を構築し、2019年12月から本格的に実証する。

実証運転を開始した風力発電機

 ロシア極東地域では、大規模な電力系統に接続せず、小規模な独立系統のディーゼル発電機に電力供給を依存している地域が多数ある。発電単価が極めて高いため地方政府の財政負担が重く、ディーゼル発電機の老朽化も課題となっている。NEDOは、2月にサハ共和国政府とロシア国営電力会社ルスギドロと風力発電システムを含むエネルギーインフラ実証事業について協力覚書(MOC)を締結した。
 今回完成した風力発電システムは、マイナス30度以下での運転が可能な中型(300kW)3基で、ポーラーマイクログリッドシステムの効率的運用によって、ディーゼル燃料の使用量を年間約16%削減できると見込む。

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