【築150年の旅館をリノベ】空間を変える能動的な暮らし方を可能に 「湯守の旅籠」にJIA東北住宅大賞 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【築150年の旅館をリノベ】空間を変える能動的な暮らし方を可能に 「湯守の旅籠」にJIA東北住宅大賞

 日本建築家協会東北支部(JIA東北、鈴木弘二支部長)による第12回JIA東北住宅大賞の入選作品が決まった。大賞には井上貴詞氏(井上貴詞建築設計事務所)の『湯守の旅籠』が選ばれた。このほか優秀賞に3作品、奨励賞には3作品を選定。5月23日に仙台市内のパレスへいあんで開く建築家フォーラム2019の中で表彰式を行う。

大賞の「湯守の旅籠」座敷蔵外観

 昨年11月に福島市内で開かれた公開1次審査会で応募31作品の中から7作品を2次審査(現地ヒアリング)の対象に選定。委員長を務めた飯田善彦氏(飯田善彦建築工房代表)と、渡邉研司東海大工学部建築学科教授の2人が2月28日から3月8日まで現地審査を行い、各賞を決めた。
 『湯守の旅籠』は、山形県上山市内の上山温泉街にある築後約150年が経過した元旅籠を住宅にリノベーションした。旅籠、接続部、座敷蔵からなる建物は、現在のライフスタイルに合わせて間取りを組み直しつつ、広間の涼しさや座敷蔵の断熱性といった古民家の特性を生かし、季節・時間に応じて過ごす空間を変える能動的な暮らし方を可能にした。規模は木・土蔵造2階建て延べ328㎡。施工は山形建設が担当した。
 大賞以外の入選作品と設計者(事務所名)は次のとおり(敬称略)。
 〈優秀賞〉
 ▽散歩道の家=佐久間宏一(エアコーポレーション)▽下北の自然な家=松浦良博(松浦一級建築設計事務所)▽郡山の家=佐藤充(一級建築士事務所SATO+)。
 〈奨励賞〉
 ▽YKSG=渡辺恭兵(建築工房DADA)▽桜屋敷の家=福士譲、福士美奈子(フクシアンドフクシ建築事務所)▽潮見第=神田順・西一治(建築設計事務所アトリエ71)。

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