【タイの既設プラント性能向上へ】東芝プラントら3社 施工したコジェネ発電所のデジタル化で覚書 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【タイの既設プラント性能向上へ】東芝プラントら3社 施工したコジェネ発電所のデジタル化で覚書

 東芝プラントシステムは、タイで施工した工業団地向けコンバインドサイクル・コージェネレーション発電所(CCPP)について、プラントオーナーのB・Grimm Power PCL社(Bグリムパワー社)、ガスタービン発電機供給メーカーのSiemens社との3社共同で、既設プラントのデジタル化による性能向上などの検討を進める覚書を結んだ。
 同社はこれまでタイで、Bグリムパワー社向けに3カ所の工業団地で計9基の発電所建設をEPC(設計・調達・施工・試運転)コントラクターとして受注し、いずれも期日どおりに完工、営業運転している。発電した電気の一部はタイ発電公社(EGAT)に売電、余剰電力と発生蒸気は工業団地内の需要家に供給している。
 今回、これらのプラントにおける稼働効率と信頼性の向上、プラントデジタル化に向けた施策を3社共同で検討し、順次実施していくことで合意。3月21日にバンコク国際貿易展示場で覚書締結式典を開いた。
 覚書の調印は、発電事業者や主機メーカー、EPCコントラクターがそれぞれの知見を生かしてデジタル化を進める画期的な取り組みになる。立場の異なる3社が開発を進めることで、発電事業者にとって利便性が高く有用なシステム構築が可能になる。
 同社は今後、IoT(モノのインターネット)によって、プラント運転データをクラウドに取り込み、デジタル技術などを使って分析することで活用しやすい情報や知識にして、実世界にフィードバックして付加価値を創造する仕組みである「CPS技術」を展開することで、CCPPプラントのさらなる効率化や安定稼働を実現し、工業団地内の電力や発生蒸気の安定的な供給を目指す。

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