【チルト機能が効果発揮】河川敷に新年メッセージ!「2022 POWER」が完成 | 建設通信新聞Digital

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【チルト機能が効果発揮】河川敷に新年メッセージ!「2022 POWER」が完成






 金杉建設(埼玉県春日部市、吉川祐介社長)が、埼玉県三郷市の江戸川河川敷にMC(マシンコントロール)バックホウなどで刻んだ新年メッセージ「2022 POWER」が、15日に完成した。繊細な作業が求められるメッセージ作成には、チルト、チルトローテータ機能搭載のMCバックホウが効果を発揮した。日本キャタピラー合同会社、コベルコ建機日本、ソフトバンクが協力した。

 社会インフラを利用するPRプロジェクト「2022 POWER」は、地域の活力を向上し、最新の施工技術の普及・研さん、高度化を図るのが狙いで、湯澤工業(山梨県南アルプス市)の湯澤信常務が発起人だ。同社は21年12月に山梨県中央市の釜無川河川敷で第1号を完成させ、全国から賛同する企業を募っている。金杉建設は3事例目となる。

 国土交通省本省がICT施工や河川管理の手続きなどで協力し、関東地方整備局江戸川事務所が、金杉建設が施工するR3三郷・吉川河川維持工事の一部を工事に支障がない範囲でフィールドとして提供した。

 12日から15日にかけて掘り進め、13日には各企業のほか、国交省、関東整備局の関係者が見学した。1文字当たりの大きさは縦約12m、横約5m。左側にはi-Constructionのロゴマークを刻んだ。

 日本キャタピラー合同会社のMCバックホウ「320」は、バケットを45度傾けるチルト機能を搭載する。佐藤通泰さいたま営業所長は「車体の傾斜関係なく、機体が正対しなくても作業でき、バケット角度を自動補正する。油圧ではなく電気信号で制御するため、省燃費、CO2削減にもつながる」と語った。

日本キャタピラー合同会社の「320」


 コベルコ建機日本のMCバックホウ「SK75SR」は、バケットを左右45度まで傾け(チルト)、360度回転(ローテート)できるチルトローテータ機能を装備している。営業本部ショベル営業部ホルナビ推進グループの永井秀和氏は「用地が狭い現場でも、バケットを傾けて斜めから自由自在に整形作業ができる。ICT施工を広める活動に協力したい」と話した。

コベルコ建機日本の「SK75SR」


 ソフトバンクの高精度測位サービス「ichimill(イチミル)」も活用した。サービス企画技術本部コアソリューション統括部測位ソリューション部測位ソリューション2課の狩野恋那氏は「全国3300カ所以上に独自の基準点を設けており、高精度の測位を実現できる」と強調した。金杉建設の担当者も「補正情報配信料が他社に比べて低価格だ」と絶賛する。

ソフトバンクのichimill


 吉川社長は「チルト機能は建機の移動が少なく、バケットを斜めにしながらの繊細な作業が可能で、想像以上に活躍した。国内にはチルト機能を搭載したMCバックホウの機種が少ないが、もっと普及すべき」と強調した。

 国交省の担当者は「建設業を良くしようという取り組みを応援したい」と述べた。


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