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【動画ニュース】江戸川河川敷で巨大メッセージ作成/金杉建設

 

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 金杉建設(埼玉県春日部市、吉川祐介社長)が関東建設青年会議(籾山大介会長)の建設業PR事業の一環として、埼玉県三郷市の江戸川河川敷で掘削していた巨大メッセージ「江戸川DX START」が1日に完成した=写真。MC(マシンコントロール)チルトローテータバックホウを使うことで生産性を向上し、曲線を含む繊細なメッセージを描き出した。

MCチルトローテータバックホウと吉川社長


 巨大文字が出現したのは、関東地方整備局江戸川河川事務所が発注し、金杉建設が施工する「R5三郷・吉川河川維持工事」の同事務所三郷出張所付近の河川敷。全体の大きさは縦30m、横60m。1月30日にメッセージの掘削に着手した。2月1日までの3日間は見学を受け付け、延べ約100人が参加した。

 巨大メッセージは関東建設青年会議の事業としては5件目となる。吉川社長は「多くの現場で続けて巨大文字が出現することで注目も集まる。学生や企業に興味を持ってもらい、人材確保やMCの普及につながれば」と期待する。

 メッセージの掘削は、日立建機日本のMCバックホウにスチールリスト社製(スウェーデン)のチルトローテータ機構を装着し、梅田土建(京都府京丹波町、山田良一社長)が操作し、完成させた。

 チルトローテータは、バケットを左右45度まで傾け(チルト)、360度回転(ローテート)する機能で、機体が正対しなくても作業できるため、重機本体の移動が少ない。このため、燃料消費量の40%程度を削減できると想定している。

 梅田土建の山田潤取締役は、早くからチルトローテータバックホウを導入したことについて「人材が集まらないので生産性を上げるため、建機に投資したのがきっかけ。工種によるが、作業時間は倍近く短縮できる」と語る。

 アタッチメント(ワークツール)も豊富にあるため「つみおろしや、つかんで移動したり、転圧、敷きならし、掃除など、施工や用途に合わせて交換することで、さらに生産性が向上する」(スチールリストジャパン)という。

 日立建機日本の担当者は、「このようなイベントを通しお客さま同士がつながることで、新しい施工方法、使い方を高め合っていくことをお手伝いできれば」と話す。

 1月31日には現場内で一辺の幅2m深さ50cm、6m四方のロの字型を掘削し、作業時間を比較検証した。その結果、通常のMCバックホウが47分59秒だったのに対し、MCチルトローテータは28分53秒と作業時間を約4割短縮できた。

 両機の操作は、チルトローテータ機に乗って2カ月という22歳の田中志音氏(梅田土建)が担当した。「通常のMCバックホウだと建機をずらして正対する必要があるが、MCチルトローテータは周囲を回らずに作業ができたので楽だった」との感想を述べた。もともと大阪の建設会社で、バックホウの標準機を操縦していた田中氏は「梅田土建のインスタグラムでチルトローテータを見て転職を決めた。チルトローテータは2日で操縦に慣れた。乗れるだけで毎日楽しい」と笑顔を見せた。

 

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