【全国鉄筋工事業協会】ベトナム・AUVET社と技能実習生受入事業調印 15社が33人を受入 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【全国鉄筋工事業協会】ベトナム・AUVET社と技能実習生受入事業調印 15社が33人を受入

 外国人技能実習生・外国人建設就労者受入事業を実施している全国鉄筋工事業協会(岩田正吾会長)とAUVET貿易・観光(ベトナム・ハノイ市、グエン・タイン・フォン社長)は7日、AUVET貿易・観光の本社で、ベトナム人技能実習生受入事業の調印式を行った。第90次外国人技能実習生受入事業となる今回は、会員企業15社が33人を受け入れる。合格者は半年間の日本語教育を受けた後、来年2月28日に来日し、1カ月間の富士教育訓練センターでの研修後、4月から各企業で技能実習を受ける予定だ。

グエン・タイン・フォン社長(左) と武田委員長

 今回、全鉄筋からは武田美治実習生事業委員長を団長に受入企業14社の社長や担当者、事務局20人が訪越。調印式に先立ち、それぞれの企業は採用人数の3倍の希望者と面接、1時間15分の実技試験を行い、15社33人の採用と各社それぞれ1人の補欠を決定した。
 実技試験に際し、武田委員長は「全力を尽くして課題に挑戦してほしい。その結果として今回残念ながら採用されない人も出てくるが、次の機会にまた挑戦してもらいたい」と呼び掛けた。面接では実習生が「なぜ日本で技能を身に着けたいのか」などの自己アピールや「日本語を勉強できる学校は近くにあるのか」などの質問に答えた。企業側は合格後の日本語の習得に向けた勉強を要請するとともに、就業時間などについての説明、日本に来ることへの意思確認などを行った。
 調印式での意見交換会では、日本側の企業から「合格したら日本語をあまり勉強していないのではないか。日本語の上達度合いを毎月確認してもらいたい。また、読み書きも大事だが、会話を重視した教育をお願いしたい」「実技試験の結果に大きな差があり、最低3回は鉄筋を組み立てるなど、練習回数を決めて取り組んでもらいたいと3月の意見交換会で要請したが、できていない。組立回数を増やして試験に臨むようにさせてほしい」「鉄筋工事をほとんど分かっていない人もいる。実技試験で鉄筋を組んで、考えていたことと違ったという人がいた。鉄筋工事に対する理解を深める教育もしてもらいたい」などの意見が出された。
 これに対しグエン・タイン・フォン社長は、日本語教育については月に一度、日本語試験の報告書を送っていることを説明するとともに、定期的に上達度合いを確認することを約束。また、スカイプでの受入企業側の確認を提案した。さらに、「鉄筋工事に対する理解を深めるための教育や組立回数を増やすことも次回を最後の面接と思って、実施していく」とした。この後、武田委員長とグエン・タイン・フォン社長が覚書に調印した。

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