【西船場JCT信濃橋渡り線 開通】ワッフル型UFC床版を採用 強度向上・軽量化を実現 阪神高速 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【西船場JCT信濃橋渡り線 開通】ワッフル型UFC床版を採用 強度向上・軽量化を実現 阪神高速

 阪神高速道路会社が大阪市で整備を進めてきた西船場JCT信濃橋渡り線が29日、開通する。渡り線の開通により、阪神高速16号大阪港線と1号環状線の北行きに直結することで11号池田線や12号守口線に直接アクセスできるようになる。

大阪港線から環状線への渡り線

 28日には報道陣に現場が公開された。大阪市内中心部のビル群の間を縫うように建設されたJCT事業の完成に同社建設事業部大阪建設部大阪改築事務所の佐竹秀徳所長は「施工業者には長年努力してもらい、沿道の皆さんにはご迷惑をおかけしたが、無事完成し、安心している」と感想を述べた。
 西船場JCT信濃橋渡り線事業は大阪港線から環状線への渡り線180mと信濃橋入口260mの新設に加え、環状線を1車線拡幅するもの。また、大阪港線も800m拡幅しており、2018年5月に先行開放していた。今回の開通により走行距離5.5㎞、走行時間5分を短縮できる。
 信濃橋入口の本町通り上に架かる1径間には鹿島と共同開発し、国内の道路橋では初めて採用するワッフル型UFC床版を施工した。橋軸方向および橋軸と直角方向にPC鋼材を入れた超高強度繊維補強コンクリートにより通常のコンクリートに比べ、圧縮強度が4―5倍となった。強度を向上させるとともに床版と鋼桁を合わせた重量も40%軽量化した。
 大阪港線を拡幅するに当たり、耐震補強も実施した。杭と基礎が一体となった鋼管集成橋脚を中間橋脚として新設し、地震時の水平力を緩和する。鋼管の間にせん断パネルを配置することで、地震による鋼管の損傷も防ぐ。

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