【高画質映像を即時配信】ザクティの「遠場監督」 長時間の遠隔臨場を可能にした秘密とは | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【高画質映像を即時配信】ザクティの「遠場監督」 長時間の遠隔臨場を可能にした秘密とは

 日本アジアグループ傘下のザクティエンジニアリングサービス(大阪市、堂村龍明社長)が提供する建設業界向けの遠隔作業支援ソリューション『遠場(えんば)監督』が評判を呼んでいる。“驚くほどブレない”ことで注目を集める、独自開発による強力な揺れ補正機能を搭載した業務用ウェアラブルカメラ「CX-WE100」による安定したゆがみのない高精細な映像を、既存のシステムやネットワーク環境にあわせてリアルタイムに配信。映像酔いを起こすことなく長時間の遠隔臨場を可能にした。

ヘルメットに装着したウェアラブルカメラ


 システムの要となるCX-WE100は、航空機の機体制御技術を適用した独自の特許技術である強力揺れ補正機能「エクスタビライザ」と画像処理エンジンを搭載した。移動撮影で生じる複雑で大きな映像揺れを高精度に検出しリアルタイムに補正することで、常に極限まで揺れを抑えた現場の映像を4K相当の高画質で撮影できる。駆動部がないメカレス構造で小型・軽量化を実現。高い防塵防水性能や耐候性など高耐久性を備えたハードウェア設計で自然条件の厳しい環境下でも使用できる。ヘルメットに装着するヘッドタイプのほか、12月には胸元などに着脱が容易なボディオンタイプも発売する。

 既存の通信アプリケーションや、スマートフォンやタブレット端末などを組み合わせて柔軟にシステム構成できるのも特長の1つだ。国土交通省の「令和2年度における遠隔臨場の試行について」の仕様における「撮影」と「配信」にも適合。分析計の数値など細かな文字まで確認でき、実際に導入した現場からは「土木部門では現場に段差があったり足場が不安定なところが多く、映像酔いにつながっており、遠隔臨場・遠隔立会システムの導入には消極的だったが、“遠場監督”では映像酔いが解決される」(清水建設)と高い評価を得ている。

 同社は8月から本格的な販売を開始。コロナ禍でも業務継続が求められるエッセンシャルワークの現場で役立つソリューションとして、特に建設現場での技術面・安全面の遠隔指導や確認作業のエビデンス、災害時の被災エリアの遠隔監視など、さまざまなシーンやニーズに応じた活用を積極的に提案していく考えだ。

 20日から23日までオンライン開催される「CEATEC 2020 ONLINE」にも出展。遠場監督とともに、年明けに発売予定の「360度Web会議用カメラ」などリモートワークのサポートツールや重機用セーフティカメラソリューション「ドボレコJK」なども紹介する。

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