大学の収容定員増を23区内に限って制限する規制が、2028年3月末で失効することを見据えた大学キャンパスの都心回帰が一層、加速しそうだ。跡見学園女子大学は17日に発表した『学園創立150周年宣言』の中で、29年度をめどに埼玉県新座市と東京都文京区に分かれているキャンパスを、文京キャンパスに一元化する方針を発表した。法政大学も多摩キャンパス(町田市)の経済学部を市ヶ谷キャンパス(千代田区)に移転する。都心回帰に伴い、施設整備も一段と進む見通しだ。 少子化に伴う大学キャンパスの都心回帰を巡っては、中央大学が23年に茗荷谷キャンパス(文京区)を新設し、多摩キャンパス(八王子市)の法学部を移転、多摩キャンパスには新設学部を設置する方向性を示している。明治大学も、創立150周年記念事業の一環で、千代田区の駿河台キャンパスの施設を再編し、10年後をめどに中野キャンパス(中野区)の全機関を駿河台キャンパスに統合する方針を24年12月に発表した。
跡見学園女子大学を運営する跡見学園は、学園創立150周年宣言「第3の開学」で、1、2年生の新座キャンパスと、3、4年生の文京キャンパスに分かれているキャンパスを、29年度をめどに文京キャンパスに一元化する方針を示し、利便性の向上などを強調した。20年度にまとめた中期計画に基づき検討を続けてきたキャンパス集約化について、方向性を固めた格好だ。文理融合型の理系学部「情報科学芸術学部」を26年4月に新設するための設置許可も申請中で、文京キャンパス内での新校舎建設を計画するなど、全学部生が4年間学べる環境整備を進める。
法政大学は、キャンパス再構築の一環として多摩キャンパスの既存学部や教育研究組織の一部を市ヶ谷キャンパスとその近隣に集約することを検討しており、30年をめどに経済学部を多摩キャンパスから市ヶ谷キャンパスに移転する方針を24年4月に発表。23区内の大学収容定員増を制限する規制が、28年3月末に失効することを見据えた方針であり、仮に23区規制が延長となった場合は状況を踏まえて別途検討するとした。
25年度の事業計画では、キャンパス再配置の具体的な実施計画の立案を盛り込んだ。同年度予算でも、キャンパス再配置の財政基盤確保に向け、25年度から既存の「教学改革引当特定資産」を「キャンパスグランドデザイン引当特定資産」に改称して必要な資金を積み立てることを決め、30億円を繰り入れる。
跡見学園女子大学を運営する跡見学園は、学園創立150周年宣言「第3の開学」で、1、2年生の新座キャンパスと、3、4年生の文京キャンパスに分かれているキャンパスを、29年度をめどに文京キャンパスに一元化する方針を示し、利便性の向上などを強調した。20年度にまとめた中期計画に基づき検討を続けてきたキャンパス集約化について、方向性を固めた格好だ。文理融合型の理系学部「情報科学芸術学部」を26年4月に新設するための設置許可も申請中で、文京キャンパス内での新校舎建設を計画するなど、全学部生が4年間学べる環境整備を進める。
法政大学は、キャンパス再構築の一環として多摩キャンパスの既存学部や教育研究組織の一部を市ヶ谷キャンパスとその近隣に集約することを検討しており、30年をめどに経済学部を多摩キャンパスから市ヶ谷キャンパスに移転する方針を24年4月に発表。23区内の大学収容定員増を制限する規制が、28年3月末に失効することを見据えた方針であり、仮に23区規制が延長となった場合は状況を踏まえて別途検討するとした。
25年度の事業計画では、キャンパス再配置の具体的な実施計画の立案を盛り込んだ。同年度予算でも、キャンパス再配置の財政基盤確保に向け、25年度から既存の「教学改革引当特定資産」を「キャンパスグランドデザイン引当特定資産」に改称して必要な資金を積み立てることを決め、30億円を繰り入れる。