リゾナーレ福井が着工/恐竜の森再整備 | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

中部・北陸

リゾナーレ福井が着工/恐竜の森再整備

鎌入れの水上市長
鍬入れの瀬尾ディレクター
鋤入れの上田社長
【設計=熊谷組ら、施工=熊谷組JV】
 福井県勝山市の「かつやま恐竜の森」(長尾山総合公園)で、民間活力を活用して計画されている宿泊施設「リゾナーレ福井」が着工した。星野リゾートが運営し、熊谷組・大北久保建設・ダイド建設・大野建設工業JVが施工する。2027年秋の開業を予定している。
 「リゾナーレ」は、星野リゾートが国内外で展開しているリゾートホテルで、北陸には初進出となる。土地柄を生かした施設デザインや体験空間を備える。リゾナーレ福井は、アカマツの群生する周辺環境を生かし、建物は松ぼっくりを想起させる円柱形とした。客室は100室。規模はRC一部S造地下1階地上8階建て延べ1万2684㎡。建設地は村岡町寺尾の同公園内。建築設計は熊谷組を代表者に、黒川紀章建築都市設計事務所のほか、デザイン・ブランド監修にクライン ダイサム アーキテクツ、ランドスケープ設計はオンサイト計画設計事務所が参画している。
 同施設の建設・運営は、勝山市が民活で観光振興を図るPARK-PFI(公募設置管理制度)として進めている「かつやま恐竜の森(長尾山総合公園)再整備・管理運営事業」の中核となるもので、熊谷組などで構成する企業グループが事業者として選定されていた。公園全体の維持管理運営も担い、公園の魅力向上、にぎわい創出を目指す。事業者はホテルも所有する。
 3月31日に建設地で起工式が開かれ、水上実喜夫勝山市長が鎌入れ、星野リゾートの瀬尾光教企画開発グループディレクターが鍬(くわ)入れ、熊谷組の上田真社長が鋤(すき)入れを行い、工事の安全を祈った。水上市長は「このホテルは恐竜の森を多くの人に楽しんでいただける施設であり、福井県の活性化の核になる施設だ」とあいさつした。上田社長は「事業者の一員として進めることは非常に喜ばしく、また身の引き締まる思い。恐竜の森の活性化に尽力したい。工事では品質確保はもちろんのこと、周辺環境や近隣住民にも配慮し無事故・無災害で完成を目指す」と力強く語った。
 堤薫JV所長(熊谷組)の話 「建物が円柱形であるなど難しい施工となるため、本社、支店と一体となって進める。規模も大きく作業員数は延べ約5万5000人に上るため、働きやすい環境を整えながら、総力を結集して無事故・無災害で竣工させる」