ＡＩ（人工知能）技術の進歩が著しい。トレンド的な側面もあるが、最近は「人間の仕事が奪われる」といった話題を耳にする機会が増えた。特に生成ＡＩが一般に普及し始めた今、その懸念は現実味を帯びているように感じる◆ＡＩ技術を活用したサービスを使えば使うほど、自分たちの「なりわい」について考えさせられる。最近では、芥川賞の受賞作の一部に生成ＡＩが使われたとも聞く。この流れは、もはや誰にも止められないだろう◆では、建設業はこの変化をどう受け止めるべきか。簡単な問いではないが、私なりに一つの答えを持っている。それは「価値を決めるのは人間だ」という事実だ◆この原則が変わらない限り、ＡＩはあくまでもツールに過ぎない。建設の価値をつくり、伝えられるのは、人間だけなのである。