大成建設は、BXカネシン(東京都葛飾区、夏目正来社長)と共同で、CLT(直交集成板)を含む集成材などの木質部材に空調設備や配管などの重量物を安全につり下げられる新たな接合金物を開発した。独自の台形形状が特徴。側部から左右斜め45度に傾けた2本のビスを交差して打ち込むことで木質部材に強固に固定する。重量物の自重などによる鉛直方向の引張力だけでなく、地震時に水平方向に生じるせん断力に対しても高い抵抗力を発揮する。
天井面などの木質部材につり材を取り付ける際に、従来の金物では、下方から鉛直にビスを打ち込んで固定していた。この方式は、空調設備や配管などの重量物による鉛直荷重が引張抵抗力を超えるような場合にはビスが抜けて、重量物がつり材とともに落下する可能性があった。また、従来の金物は、鉛直方向の引張力が100㎞(約1.0キロニュートン)程度になると金物本体が変形してしまい、重量物のつり下げに用いることは困難だった。
これらの課題を解決するため、引張抵抗力を大幅に増強した木質部材用のつり材接合金物を開発した。引張力とせん断力に対する短期基準接合部耐力は、木造建築物の接合部で使われる試験方法・評価方法に基づく各種実験により実証した。構造性能が明記された安全・安心な製品となる。
金物本体の形状を台形とし、台形側部の対角に位置する2点から留め具となるビスをそれぞれ内側に45度傾けて打ち込む仕様としたことで、ビス同士の間隔が従来品に比べて短くなり、下方に強く引っ張られても高い剛性と引張抵抗力を保持し、変形しにくいという特性を持つ。引張抵抗力は従来の金物と比較して4-5倍(同社比)となる。
台形の両側部から2本の斜めビスを下方から互い違いに打ち込むことで、金物に作用する荷重を斜めビスの軸方向の引張抵抗力と鉛直方向の曲げ抵抗力に分散させることができることも特徴の一つ。さらに耐火被覆された木質部材にも適用可能だ。
大成建設グループ次世代技術研究所/幸手(埼玉県幸手市)に建設中の研究管理棟の木質部材に適用する計画。大成建設グループのタイメック(東京都新宿区、前川俊司社長)が販売する。今後は勾配天井用のアダプターの開発を考えている。
天井面などの木質部材につり材を取り付ける際に、従来の金物では、下方から鉛直にビスを打ち込んで固定していた。この方式は、空調設備や配管などの重量物による鉛直荷重が引張抵抗力を超えるような場合にはビスが抜けて、重量物がつり材とともに落下する可能性があった。また、従来の金物は、鉛直方向の引張力が100㎞(約1.0キロニュートン)程度になると金物本体が変形してしまい、重量物のつり下げに用いることは困難だった。
これらの課題を解決するため、引張抵抗力を大幅に増強した木質部材用のつり材接合金物を開発した。引張力とせん断力に対する短期基準接合部耐力は、木造建築物の接合部で使われる試験方法・評価方法に基づく各種実験により実証した。構造性能が明記された安全・安心な製品となる。
金物本体の形状を台形とし、台形側部の対角に位置する2点から留め具となるビスをそれぞれ内側に45度傾けて打ち込む仕様としたことで、ビス同士の間隔が従来品に比べて短くなり、下方に強く引っ張られても高い剛性と引張抵抗力を保持し、変形しにくいという特性を持つ。引張抵抗力は従来の金物と比較して4-5倍(同社比)となる。
台形の両側部から2本の斜めビスを下方から互い違いに打ち込むことで、金物に作用する荷重を斜めビスの軸方向の引張抵抗力と鉛直方向の曲げ抵抗力に分散させることができることも特徴の一つ。さらに耐火被覆された木質部材にも適用可能だ。
大成建設グループ次世代技術研究所/幸手(埼玉県幸手市)に建設中の研究管理棟の木質部材に適用する計画。大成建設グループのタイメック(東京都新宿区、前川俊司社長)が販売する。今後は勾配天井用のアダプターの開発を考えている。