国土交通省と建設業団体、民間発注者団体などで構成する建設キャリアアップシステム(CCUS)処遇改善推進協議会は25日の会合で、今後の重点課題を確認した。改正建設業法に基づく労務費の基準(標準労務費)の運用による適正な労務費と賃金支払いに官民挙げて取り組み、技能者の処遇改善につなげる好循環を目指す。重層下請け構造の改善に向けた一人親方対策などにも引き続き注力する。
重点課題として、技能者の処遇改善に向けてCCUSレベルに応じた賃金支払いの定着を目指すとともに、就業履歴の蓄積と能力評価の環境整備を強化する。2027年4月に始まる育成就労制度を見据え、外国人材育成に向けたCCUS活用を検討する。
規制逃れを目的とした一人親方対策では、適正な請負契約かどうかを確認できる「働き方の自己診断チェックリスト」の活用を促す。一人親方の働き方のメリットとデメリットを整理したリーフレットも参考にしてもらう。
改正法に基づく標準労務費をあらゆる現場に浸透させるため、官民挙げて取り組みを進める。労務費や必要経費を内訳明示した見積書提出や支払いの実態をつかみ、適正な労務費と賃金の行き渡りを促す。
建設業退職金共済制度(建退共)の電子申請方式の利用やCCUSとのデータ連携も働き掛ける。4月から直轄工事で電子申請方式による掛け金納付が原則化されたことも踏まえ、積極的な活用を呼び掛ける。
会合では、全国鉄筋工事業協会が民間工事の現場レベルまで標準労務費の考え方が浸透していない実情を訴え、国による周知を求めた。
国交省は労務費の行き渡り状況を把握する追跡調査を自治体工事や民間工事で実施することを伝え、不足があれば追加の対策を講じる考えを示した。
