建設産業専門団体連合会(岩田正吾会長)と中国地区連合会(福井正人会長)は3日、広島市のメルパルク広島で中国地方整備局(山本大志局長)との意見交換会を開いた=写真。労務費に関する基準(標準労務費)の実効性確保や夏季などの作業休工、建設キャリアアップシステム(CCUS)のカードリーダー設置促進などについて議論した。標準労務費については、活用に向けた周知を図るとともに、建設Gメンなどを通じた適正取引推進の必要性を共有した。
標準労務費について建専連は、技能者の適正な処遇確保に向けた制度整備が大きく前進したことを評価した上で、活用に向けた周知・啓発、建設Gメンなどの活動を通じた監視・指導の強化を求めた。
整備局は2025年度、建設Gメンの調査により、76業者・100件の報告徴収と立入検査などを実施し、37業者に対して勧告・文書指導などの監督処分を行ったことを報告し「今後も建設業取引適正化推進月間での丁寧な周知啓発を図っていく」との方針を示した。
整備局の方針に理解を示した上で建専連は、設計単価をベースとした見積もりが受け入れられない現状や雇用のための経費に関して問題提起し「雇用経費は競争対象とすべきではない。適正な経費確保が重要だ」と強調した。
岩田会長は「標準労務費は月給制年収をベースに設定されており、この考え方を徹底し、適正な賃金支払いを前提とした前向きな議論が重要。われわれも月給制への転換を推進する努力が必要だ」と述べた。
猛暑日の作業回避のための作業休工については、直轄工事の試行を拡充し、業界全体への展開の検討を要望した。整備局からは、「画一的な対策ではなく、現場に即した対応が必要」との認識を示し、福山河川国道事務所発注の工事で試行することを報告した。
厚生労働省や民間発注者、元請団体などへの働き掛け、業界全体での猛暑期の作業回避に向けた環境整備も求め、整備局からは猛暑対策パッケージの取り組みについて説明があり、工期設定や熱中症対策費用の計上、受発注者間協議での猛暑時間帯の作業回避、生産性向上技術の評価、労務費割り増しの試行などの取り組みを継続していく意向が示された。
CCUSカードリーダー設置については、登録数が順調に伸びている一方で地方での設置の遅れを指摘し、民間発注工事を含めたカードリーダー普及を求めた。これに対し整備局は、CCUS処遇改善推進協議会などを通じた働きかけや登録者への現場運用支援説明会開催などの取り組みを進める方針を示し、理解を求めた。
