不動産協会(吉田淳一理事長)は23日、東京都千代田区の霞山会館で記者懇談会を開き、「持続可能な建設業および不動産業の実現に向けた協議会」の下に設置した「幹事会」の初会合の内容を明らかにした。ここで共有された設備工事業者の供給力が逼迫(ひっぱく)している現状などを踏まえ、今後、関係業界にヒアリングする場を設ける可能性も示唆した。
6月1日に立ち上げた協議会では、▽供給力の現状を中心とした業界全体の需給動向▽柔軟な働き方の実現による生産性の向上--という大きく二つのテーマについて意見交換した。吉田理事長は「建築工事費は、公表されているデータよりもはるかに高騰しているという認識を日本建設業連合会とも共有できた」と振り返った。
この会合を受けて、今月17日に開かれた幹事会の初会合では、中でも電気や空調衛生などの設備工事の供給力が逼迫している現状が共有されたという。野村正史副理事長兼専務理事は、「建設業特有の重層下請け構造の中で、それぞれの領域が安全率を加味した見積もりを積み重ねることで、個々の労務費や資材費をはるかに超える建築費高騰が起こっているのではないか」と述べ、重層下請け構造の是非や、解消に向けた方策などが話し合われたことを明かした。
設備工事業者の現状について、野村副理事長は、「設備工事業の供給力の重要性は高い。そのほかの専門工事業も含めて、協議会に参画できる可能性を日建連側とも調整したい」と語り、各業界の現状を把握する機会を設けることも視野に入れながら、協議会を運営していく考えを示した。
次回の幹事会は9月中旬をめどに開き、生産性の向上や柔軟な働き方の実現に向けた施策を中心に幅広く意見交換する。
