日本建設業連合会の押味至一会長ら首脳は28日、理事会後に記者会見を開いた。押味会長は、政府が21日に閣議決定した経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」の内容を高く評価した上で、「2027年度は、まさに『責任ある積極財政元年』となる。日建連としても、十分な施工余力を持って社会基盤整備の使命を果たすべく、引き続き27年度予算編成に向けた要望活動を具体的な数字を持って展開していく」と述べ、当初予算における公共事業関係費の大幅な増額確保に意欲を示した。
骨太の方針について、押味会長は「従来の一律抑制型から脱却し、物価や賃金の上昇を的確に反映させた予算編成を行うと明記された。資機材高騰や賃金上昇が続く中で、インフラ整備を停滞させないための大きな一歩である」との見解を示した。
また、激甚化する自然災害への対応やインフラ老朽化対策が「危機管理投資」に明確に位置付けられたことに対し、「国民の生命・財産を守る建設業の使命、そして産業の持続可能性の両面から、大変意義深いものである」と評した。
さらに、「適切な単価改定による賃上げなどの処遇改善や、建設現場へのフィジカルAI導入による生産性向上への重点投資が盛り込まれたことは、建設産業が今後も地域の守り手としての役割を果たしていく上で、心強い方針であると受け止めている」と話した。
蓮輪賢治副会長・土木本部長は、地域未来戦略に基づく戦略産業クラスター計画を支えるインフラ整備が「成長投資」に位置付けられたことを歓迎しつつ、「現状では、具体的に何をいつ行うのかまでは明確になっていない。高規格道路や鉄軌道などの物流・人流ネットワークが、戦略産業クラスター計画を下支えするのは明らかであり、今後は予算規模を含めて、具体的なインフラ投資計画を明確にできるかがポイントになる」との認識を示した。
今後、概算要求基準などに沿って予算編成作業が本格化していく中、押味会長は「(当初予算の)6.1兆円に(物価上昇分の)40%を掛けた数字が、本来の当初予算の姿であるべき。そこに、補正予算の数字をそのまま足し算した分が適正規模だと思う」と述べ、『26年度当初予算×物価上昇分+25年度補正予算』の水準を目指すべきとの私見を披露した。
相川善郎副会長・建築本部長は、不動産協会との「持続可能な建設業および不動産業の実現に向けた協議会」に設置した実務者レベルの幹事会に言及し、「意見交換で大きな話題になったように、確かに設備の単価は非常に高くなっている。事の本質に迫るためには、サブコンとも一緒になってインフレ状況を分析し、必要な対策を立てることが大事だ」とし、日本空調衛生工事業協会や日本電設工業協会の議論への参画を望む意向を示した。
