九州地方整備局と熊本県、八代市、上天草市は、「八代・天草シーライン構想」の計画具体化に向けた基本方針を策定する道路検討委員会を設置した。2023年度から4者で進めてきた勉強会を発展させたもので、今後は広域道路交通の分析や地形・地質に関する文献調査などを進め、ルート帯や構造の検討に必要な課題を整理する。基本方針の策定時期などは現時点で未定としている。
熊本県庁で28日に初会合が開かれ、九州地方整備局から小林秀典道路調査官と星尾日明八代河川国道事務所長、熊本県から受島章太郎交通政策・統計局長と大和勇紀道路都市局長、八代市の平井宏英副市長、上天草市の坂本公生副市長が委員として出席した。非公開で行われた会議では、委員会の規約を確認したほか、勉強会での検討状況を共有し、今後の進め方について意見を交わした=写真。
今後は、広域的な道路交通の分析に加え、構造形式の検討に必要な地形・地質の文献調査を実施し、起点・終点やルート帯、構造を検討する際の配慮事項を整理する。委員会では、熊本県が検討する「(仮称)八代・天草地域活性化ビジョン」と連携し、地域振興と道路整備を一体的に議論することも確認した。
八代・天草シーラインは、八代市と上天草市の間の海上約8.8㎞を橋梁または海底トンネルで結ぶ構想路線。1985年に当時の細川護煕熊本県知事が提唱した「熊本都市圏を結ぶ90分構想」に端を発する。実現すれば、天草市本渡地区から九州自動車道八代ICまでの所要時間は約2時間から約1時間へ短縮される見込みで、国道266号など既存ルートのリダンダンシー(冗長性)の確保による防災機能の強化や、物流の効率化、広域観光の振興などの効果が期待される。
