鳥飼八幡宮拝殿など7作品/建築学会・建築九州賞 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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鳥飼八幡宮拝殿など7作品/建築学会・建築九州賞

鳥飼八幡宮 拝殿  撮影:井上登
d&i 大黒屋新社屋  撮影:八代哲弥
対馬博物館   撮影:阿野太一
 日本建築学会九州支部は、2023年度第17回建築九州賞(作品賞)の一般建築部門に「鳥飼八幡宮拝殿」と「d&i大黒屋新社屋」、「対馬博物館」の3作品を選考した。地域の建築についての独自の視点などを評価するJIA特別賞には「継承する家」と「別府市街地活性化プロジェクトアマネク別府ゆらり/アマネクイン別府/旧エルザ」が選ばれた。住宅部門の作品賞の該当はなかった。5月25日の支部通常総会で表彰する。 建築九州賞は、九州地方の建築水準の発展に貢献し、学会と地域社会の交流を図ることを目的に、日本建築家協会(JIA)九州支部、同沖縄支部との共催で07年度に創設し、毎年募集・選考している。募集対象は、過去5年(18年4月から23年3月)に九州地方に建設された建築作品となる。
 今回は住宅36作品、一般建築60作品の計96作品の応募があった。書類選考による1次審査、一般公開の九州建築作品発表会での2次審査を経て、住宅5作品、一般建築9作品を第3次審査対象に選定した。その後、現地視察やクライアント、応募者に対するヒアリングによる最終選考で表彰作品を決定した。審査は同賞選考部会が担当し、場所性と環境を反映した建築提案、時代性を踏まえた表現力のほか、技術力、地域貢献などを基準にした。
 今回新設した、若手の優れた作品を顕彰する新人賞には「戸口の家」と「大正町薬局もこ」の2作品が選ばれた。
 同支部では、1次選考を通過した35作品(住宅13作品、一般建築22作品)を収めた記録誌『九州建築選2023』を3月に出版する。地方自治体の建築関係部署をはじめ、図書館、美術館、建築系の教育機関など約650カ所に寄贈する。
 受賞作品の概要は次のとおり((1)建築主(2)設計者(3)施工者(4)建設地(5)竣工年月(6)用途)。
 〈一般建築〉
 ▽鳥飼八幡宮拝殿=(1)鳥飼八幡宮(2)二宮設計(3)アスミオ・(4)福岡市(5)22年12月(6)拝殿。
 ▽d&i大黒屋新社屋=(1)大黒屋(2)INTERMEDIA(3)黒木建設(4)長崎県大村市(5)22年11月(6)オフィス。
 ▽対馬博物館=(1)対馬市(2)石本建築事務所(3)星野・武末・三重JV、内山・昭大JV(4)長崎県対馬市(5)22年3月(6)博物館。
 〈JIA特別賞〉
 ▽継承する家=(1)個人(2)クレールアーキラボ(3)古波蔵組(4)沖縄県宮古島市(5)23年2月(6)住宅。
 ▽別府市街地活性化プロジェクトアマネク別府ゆらり/アマネクイン別府/旧エルザ=(1)アマネク(2)再生建築研究所(3)和田組、ベネフィットライン、豊後建設(4)大分県別府市(5)21年4-11月(6)ホテル、店舗、ギャラリー。
 〈新人賞〉
 ▽戸口の家=(1)個人(2)酒井建築事務所(3)政建設(4)鹿児島県龍郷町(5)21年12月(6)住宅兼美容室。
 ▽大正町薬局もこ=(1)個人(2)百枝優建築設計事務所(3)上之原建設(4)佐賀県鳥栖市(5)22年10月(6)薬局・カフェ。