シールドトンネル、761億で大成建設/6号向島線、441億のJFEJV/首都高速 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

関東・甲信越

シールドトンネル、761億で大成建設/6号向島線、441億のJFEJV/首都高速

 首都高速道路会社は19日、WTO対象となる「高速都心環状線(日本橋区間)シールドトンネル工事」「同高速6号向島線接続地区上部・橋脚・基礎工事」の契約者を公表した。シールドトンネル工事は761億2000万円(税込み、以下同)の大成建設、高速6号向島線は441億9910万円のJFEエンジニアリング・エムエムブリッジ・鹿島・東亜建設工業JVと契約した。予定価格は、シールドトンネル工事が803億9527万7600円、高速6号向島線が442億5930万3000円だった。 =1面参照 技術提案書の評価点が高い上位2者を段階選抜者として選定し、限定的な実施設計業務を契約。その2者が実施設計や見積もり条件合意、価格ヒアリングなどを経て最終技術提案書を提出した後、総合評価一般競争入札で落札者を決める技術選抜設計承認方式を適用した。
 シールドトンネルの競争参加者は、大成建設、清水建設・竹中土木JV、安藤ハザマ・前田建設工業・りんかい日産建設JV、大林組・佐藤工業・錢高組JV、鹿島・鉄建建設・東急建設JVの5者。技術ヒアリングなどを経て、大成建設と大林・佐藤・錢高JVを工事契約前実施設計業務の契約相手方に決定。2023年3月31日に大成建設と1億9580万円、大林・佐藤・錢高JVと1億2100万円で契約を締結した。設計内容は、江戸橋発進・到達部の仮設構造物実施設計、開削トンネルと擁壁の仮設構造物実施設計、シールド交差部左岸側護岸の実施設計、シールドトンネルの掘進における事前対策の検討など。履行期間は同年10月27日まで。
 23年12月1日に価格ヒアリングに基づく最終技術提案書と最終詳細工事費内訳書を2者から受領し、今年3月4日に入札した。その結果、大成建設が技術評価点83点、価格評価点5.850点の合計88.850点、大林・佐藤・錢高JVが技術評価点74点、価格評価点12.171点の合計86.171点となり、2次評価点の高い大成建設と工事契約を締結した。
 工事概要は、長さ約550mのシールドトンネルや同約110mの開削トンネルの施工など。委託期間は34年3月31日まで。
 日本橋地下化の事業区間は神田橋JCT~江戸橋JCT間の長さ約1.8㎞。このうち約1.1㎞がトンネル、約0.4㎞が高架、約0.3㎞が擁壁構造となる。35年の連結路完成、40年度の事業完了を目指している。
 高速6号向島線は、JFE・MMB・鹿島・東亜JVのみが参加した。
 23年2月20日に5億1810万円で同者と工事契約前実施設計業務を契約した。設計内容は、都心環状線仮受橋脚・基礎の実施設計、上野線仮受橋脚・基礎の実施設計、上り線迂回路橋脚・基礎の実施設計、上り線迂回(うかい)路既設接続部の概算設計、下り線迂回部(上下線の接続構造)の概算設計、向島線既設上部工の段階撤去に向けた既設上部工改築の実施設計。当初履行期間は同年10月18日まで。10月13日に変更契約を締結し、契約金額を5億1502万円に変更した。
 23年12月1日に価格ヒアリングに基づく最終技術提案書と最終詳細工事費内訳書を受領し、今年3月6日に入札した。技術評価点54点、価格評価点0.129点で合計54.129点となり、入札価格が予定価格の制限の範囲内であったため、工事契約を締結した。
 工事概要は高速都心環状線仮受工や高速1号上野線受替工、高速6号向島線接続部更新工、江戸橋ジャンクション受替工など。委託期間は36年3月31日まで。