1146億超の大成・川田JV/常盤橋地区トンネル/首都高速 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

関東・甲信越

1146億超の大成・川田JV/常盤橋地区トンネル/首都高速

【首都高日本橋区間を地下化】
 首都高速道路会社は、WTO対象となる「(改負)高速都心環状線(日本橋区間)常盤橋地区トンネル工事」を一般競争入札した結果、1146億6400万円(税込み、以下同)の大成建設・川田工業異工種JVに決めた。15日に契約を締結した。同者以外の参加者は、鹿島・鉄建建設・東急建設JV。予定価格は1171億0736万6200円だった。                            =1面参照 技術提案書の評価点が高い上位2者を段階選抜者として選定し、限定的な実施設計業務を契約。その2者が実施設計や見積もり条件合意、価格ヒアリングなどを経て最終技術提案書を提出した後、総合評価一般競争入札で落札者を決める技術選抜設計承認方式を適用した。
 2022年4月20日に一般競争入札を公告、2者から応募があった。技術審査、ヒアリングなどを実施し、同年11月に工事契約前実施設計業務の相手方を同2者に決定。大成・川田工業JVと3億2450万円、鹿島・鉄建建設・東急建設JVと3億6850万円で契約を締結した。
 設計内容は、史跡部の仮設実施設計、躯体構造の概略設計、常盤橋部の仮設実施設計、河川内の仮設実施設計、鉄樋の接続構造・止水構造の実施設計、鉄樋の施工方法検討、回転立坑の仮設実施設計と本体兼用構造の概略設計。履行期間は、2者とも23年11月17日まで。同月に変更契約を締結し、契約金額を大成・川田工業JVは3億2285万円、鹿島・鉄建建設・東急建設JVは3億6795万円に変更した。
 同年12月27日に価格ヒアリングに基づく最終技術提案書と最終詳細工事費内訳書を2者から受領し、今年4月3日に入札した。その結果、予定価格内で入札した大成・川田工業JVを落札者とした。同者は技術評価点120点、価格評価点2.921点の合計122.921点だった。鹿島・鉄建建設・東急建設JVは技術評価点90点で、価格評価点は予定価格超過のため算出しなかった。
 工事概要は、躯体工約340m、トンネル仮設工や地盤改良工、河床防護工、既設構造物撤去工、一石橋架け替え工、実施設計の各一式、仮受橋脚工3基、既設都心環状線の橋脚撤去工4基と基礎撤去工3基。日本橋地下化に向けた常盤橋地区トンネル工事となる。
 工期は39年3月31日まで。工事場所は東京都千代田区大手町2丁目~中央区八重洲1丁目。
 日本橋地下化の事業区間は神田橋JCT~江戸橋JCT間の約1.8㎞。新常盤橋付近から江戸橋付近の約1.1㎞が開削を含むトンネル区間となり、このうちの約600mはシールドトンネルで構築する。「高速都心環状線(日本橋区間)シールドトンネル工事」は大成建設、「同高速6号向島線接続地区上部・橋脚・基礎工事」はJFEエンジニアリング・エムエムブリッジ・鹿島・東亜建設工業JVに決まっている。