西日本建設業保証福岡支店は１５日、同支店がまとめる２０２３年度九州地区公共工事動向で請負金額が前年度比１３.２％増の２兆４８２１億円だったと発表した。５年連続の増加となり、０２年度の２兆５３００億円にせまる高水準を記録した。件数は１.９％減の３万６７３６件だった。
　発注者別で見ると、請負金額は全て増加し、国が１６.５％増の８３５０億円、市町村が１１.０％増の７４３８億円、そのほかの公共的団体が４０.７％増の１３８３億円と大幅増となった。国は九州防衛局の佐賀駐屯地（仮称）や熊本防衛支局の自衛隊馬毛島基地関連の大型工事、市町村は福岡県朝倉市や八女市の新庁舎、長崎市の新東工場の建設工事など、そのほかの公共的団体は那覇市立病院の新病院棟建設工事や南薩地区衛生管理組合のごみ処理施設整備事業がけん引した。独立行政法人などは５.７％増の１２００億円、県は８.４％増の６４５０億円とした。
　九州・沖縄８県別でも、７年ぶりに８県全ての請負金額が増加した。佐賀が２７.３％増の１６１６億円、長崎が１６.２％増の２４６３億円、大分が１９.６％増の１７９３億円、宮崎が２８.０％増の１８０６億円、鹿児島が１６.９％増の５２７６億円、沖縄が１３.５％増の５２７６億円と大幅に増加した。
　工種別では、土木が６.３％増の１兆５３８９億円、建築が２７.３％増の５０４１億円、電気が１９.６％増の１２７３億円、管が２０.５％増の１１４４億円などとなった。