駅舎をリニューアル/公共施設再編、民間も誘致/肥後大津駅周辺まちづくり構想 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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駅舎をリニューアル/公共施設再編、民間も誘致/肥後大津駅周辺まちづくり構想

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 熊本県大津町は、「肥後大津駅周辺まちづくり基本構想」をまとめた。2034年度までを目標に、JR肥後大津駅の駅舎のリニューアルや公共施設の再編、民間施設の誘致、周辺道路の整備などを段階的に進める。
 台湾積体電路製造(TSMC)の進出や空港アクセス鉄道の肥後大津ルート決定などを最大限に生かし、駅周辺のにぎわい創出と回遊性の向上を図り、地域経済の活性化や企業進出などにつなげる。第1段階(24年度まで)は基本計画の検討、第2段階(28年度まで)はまちづくり事業の設計・実施、官民連携によるまちづくり体制の構築、第3段階(34年度まで)は官民連携事業などを進める。
 まちづくり方針によると、町の顔となる駅舎のリニューアルや駅前広場整備、公共施設の再編・集約化、宿泊施設などの民間施設の誘致を計画している。鉄道で分断されている南北市街地の連携を高めるため、駅舎の橋上化や鉄道高架化、自由通路の設置を検討する。
 また、県や国が整備する空港アクセス鉄道、中九州横断道路などの整備計画、事業の進捗(しんちょく)に合わせた駅周辺の道路整備、駅周辺部への駐車場の配置、宿場町としての歴史・文化を生かした空間づくりを展開する。
 24年度の策定を予定している基本計画では、土地利用・市街地整備、道路や公園などの配置、景観といった分野ごとのまちづくり方針のほか、短期・中期・長期の段階的な目標、スケジュールを検討する。基本構想検討など業務は日本工営都市空間が担当。
 JR豊肥本線肥後大津駅から分岐して阿蘇くまもと空港まで延伸する空港アクセス鉄道肥後大津ルートは、長さ約6.8㎞、概算事業費約410億円を見込む。34年度末の開業を想定している。