大阪府茨木市は17日、「JR茨木駅・阪急茨木市駅西口駅前周辺整備基本計画素案」をまとめた。各駅前で駅前ビルの建て替えと広場整備を中心にまちづくりを進めるもので、2024年度内の基本計画策定を予定している。先行して着手する阪急茨木市駅周辺整備事業は、基本計画策定後24年度中に事業計画を取りまとめ、25年度から都市計画決定に向けた手続きを開始する。 阪急茨木市駅(永代町1)周辺では、地権者が茨木ビルと永代ビルを自主建て替えする。茨木ビル用地(敷地面積3963㎡)には30―35階建ての超高層ビル、永代ビル用地(同141㎡)には13階建てのビルを整備することを検討している。2件とも、低層部を商業施設、高層部を住宅とする方針だ。事業パートナーは阪急阪神不動産・大林組グループが担当している。
市は、民間建物の更新と連携して駅前広場再整備や駅舎から近隣商店街への歩行者動線整備を行うほか、沿道への商業施設誘導や救急病院の誘致などにも取り組む。駅前広場は人と公共交通が中心となる空間を目指し、基本計画の作成と平行して24年度内に予備設計を発注したい考えだ。
JR茨木駅周辺(駅前1)では、バスターミナルを含む駅前広場と民間の茨木駅前ビル、JR西日本が所有する駐輪場などがあるエリア合計約2.5haを対象に、再開発事業を実施する。現在は地権者との協議を進めている。
現駅前ビルの規模は、RC造地下2階地上10階建て。完成したのは1970年で、耐震性に課題がある状況だ。建て替え後の規模は未定だが、商業機能を中心とした施設を想定している。西口駅前広場を再整備して交通機能を再配置するほか、新たに人中心の広場を整備し、駅東西の歩行者動線強化にも取り組む。