宮城県利府町は、PFIのBT(建設・譲渡)方式を適用する町営住宅建替事業の公募型プロポーザルで、橋本店グループを優先交渉権者に特定した。橋本店のほか、構成企業として大成ユーレック、昴設計、アート引越センターが参画する。提案価格は31億6277万5000円(税込み)だった。3月上旬にも契約する予定だ。設計・建設期間は2029年6月29日まで。
町公営住宅長寿命化計画に基づき、耐用年数を大幅に超過している既存の堀川住宅と石田住宅、八幡崎住宅を民間活力で統合整備する。
事業対象地は利府字八幡崎69-2ほか。建替住宅棟85戸以上と付帯施設を整備するとともに、既存住宅棟など11棟43戸と付帯施設の解体を段階的に進める。3住宅の入居者59世帯の移転支援なども含む。
橋本店グループは「やさしさとつよさを兼ね備えた住まい」をコンセプトに、住む人の心地良さと幸福感を高め、快適さや安心感を提供する住まいを提案した。具体的には「なごみ広場」と集会所を中心に据えた街を形成し、動線の集約による「顔が見える住宅」づくりや、コミュニティー花壇、散歩コースの追加整備などを盛り込んだ。
全棟南向きで、通風に配慮した配置とするほか、壁式PC(プレストレスト・コンクリート)構造で遮音・防振性を向上させるとともに、地震時の揺れなども軽減する。強度が高く、水分量が少ないコンクリ―トを採用することで、躯体の劣化防止にもつなげる。
アドバイザリー業務はランドブレインなどが担当している。