日産自動車は、福岡県、北九州市と立地協定を結んだ。同社は北九州市若松区でバッテリー電気自動車(BEV)向けの電池を生産する新工場を建設する。設計者、施工者は未定。2025年度に着工し、28年度の稼働開始を目指す。投資額は約1533億円を見込む。
新工場は、軽BEVなどに搭載するリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを生産する。生産規模は年間5ギガワット時を見込む。500人程度の雇用を予定している。
建設地は北九州市若松区響灘エリアの臨海部工業地域約15ha。民有地で、取得に向けた交渉を進める。
22日に開かれた立地協定締結式には日産自動車の坂本秀行執行役副社長、服部誠太郎福岡県知事、武内和久北九州市長が出席した。坂本副社長は「今後も連携を深め、持続可能な社会の発展、グリーン社会の実現に向けて取り組みたい」と語った。服部知事と武内市長はともに「工場の円滑な建設・稼働を全力でサポートする」とコメントした。
工場立地に当たり、市の企業立地促進補助金交付に向けた手続きを進めている。また、福岡県企業立地促進交付金の活用も検討しており、それぞれ最大50億円の支援を見込む。