【山下設計、竹中と検討】立飛HDの旧パレスホテル立川全面リノベ/飲食関係MOTHERSが参画 | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

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【山下設計、竹中と検討】立飛HDの旧パレスホテル立川全面リノベ/飲食関係MOTHERSが参画

旧パレスホテル立川

 立飛ホールディングス(HD)が計画している、旧パレスホテル立川(東京都立川市)を全面的にリノベーションして新たに開業するホテルについて、設計を山下設計、施工は竹中工務店と検討していることが分かった。ホテル内に設ける飲食関係施設には、JR中央線沿線を中心に飲食業界をリードするMOTHERS(同)がプロデュースする形で参画する模様だ。今後、調整が整い次第、設計、施工などをそれぞれ委託・発注する見通し。地域にとって必要不可欠となる大宴会場を先行し、早ければ2026年末にオープンする方向で検討している。

 パレスホテル立川(曙町2-40-15)は、1994年にJR立川駅北口の米軍基地跡地を再開発したエリア「ファーレ立川」内に開業した、周辺地域密着型のコミュニティーホテル。S・SRC造地下2階地上12階建て延べ約2万5700㎡の規模で、客室はスタンダードダブルルームからスイートまで10タイプ、全238室。多摩地区で最大級の大宴会場をはじめ、大・中・小で計13室の宴会場、6階屋上庭園の本格的チャペル、神前式場、レストラン・バー6店などを備えていた。当時最高の機能を備えた施設も老朽化し、コロナ禍で業績が悪化したことを機に、23年12月末に営業を終了した。

 営業終了後は、三菱地所レジデンスが土地と建物を取得し、マンション開発の方向で検討していた。その後、立川市を中心に不動産開発事業を展開している立飛HDが24年4月に土地(約3600㎡)と建物を同社から取得した。立飛HDは、地域にとって大規模な宴会場を備えたホテルの必要性を重視。取得した建物を全面的にリノベーションし、新たなホテルとして開業する方向で検討を進めている。

 パレスホテル立川の宴会場は、さまざまな式典や会議、結婚式、イベントなど、地元経済界や市民らに活用されてきた。立飛HDは、自転車・歩行者専用道路「サンサンロード」、多摩モノレールを挟んでホテルの西側に大規模複合施設「GREEN SPRINGS(グリーンスプリングス)」を20年に開業。同街区内に開業した「SORANO HOTEL(ソラノホテル)」には、周辺ホテルに配慮して宴会場は設けなかった。

 今回のリノベーションは、地元にとって必要不可欠な大規模宴会場を先行的に改修し、その後客室などを改修していく模様。客室は、周辺のホテル状況や需要などを調査した上で、タイプや内容、部屋数などを固めていくことになりそうだ。

 

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