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6月7日 土曜日

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【契約解除で損害賠償検討】着工時期未定の国際工芸美術館、秋に再公告/東京・町田市

国際版画美術館に隣接する芹が谷公園に新施設を建設


 東京都町田市は、スターツCAMの辞退に伴い事業が遅れている「(仮称)国際工芸美術館整備工事」の設計や積算の見直しを進めている。今秋にも工事の再公告を目指す。

 事業概要は、RC一部S造3階建て延べ2182㎡の(仮称)町田市立国際工芸美術館、延べ308㎡のエレベーター棟の新築工事と、同工事に伴う国際版画美術館の改修工事。

 市は、2024年10月に工事を一般競争入札し、28億8585万円(税込み)でスターツCAMに決まったが、今年1月に同社が仮契約解除を市に申し入れたことにより本契約に至らず、着工していない。同市の担当者は「仮契約後の辞退は異例のこと」とし、「詳しい説明がないため仮契約解除の理由がよく分からない」と困惑を隠さない。今後については「損害賠償請求も視野に入れている」と明かした。同市は再度の工事発注に向け、省エネ法に適合するための修正設計と積算を進めている。補正予算の追加計上を経て、秋ごろの工事発注を目指している。

着工も完成も未定になった標識


 整備が遅れている「国際工芸美術館(仮称)」の運営・維持管理事業を含むPFIの導入を予定していた「(仮称)芹ヶ谷公園“芸術の杜”パークミュージアム整備・運営事業」は、着工のめどが立たないことから2月に公募型プロポーザルでの事業者募集を中断している。担当者はPFI事業ではなく、市が発注する従来手法で整備する方針を示し、施設管理については指定管理者制度の導入を検討していると話す。

 

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