◇大屋根リングのような象徴的な施設計画も
A 2027年国際園芸博覧会協会(GREEN×EXPO協会、筒井義信会長)は10月29日、「GREEN×EXPO2027」が11月4日に開催500日前を迎えることから記者発表会を開いた。いわゆる「花博」と呼ばれるイベントだけど、その開催概要は。
B 国際園芸家協会(AIPH)の承認と博覧会国際事務局(BIE)の認定を受けて開かれるA1(最高クラス)の国際園芸博覧会となる。開催場所は、横浜市の北西部(旭区・瀬谷区)に位置する旧上瀬谷通信施設。このうち約100haを活用する。期間は27年3月19日から9月26日までの約6カ月。1500万人の入場者数を見込む。
C 筒井会長は「最高クラスの国際園芸博覧会として圧倒的な花と緑で会場を彩るとともに、気候変動や生物多様性の喪失など地球規模の課題の解決に向けた行動を世界に発信する重要な機会となるよう、開催に向けた準備を進める」と力を込めた。
D 記者発表では、ゼネコンなど参画企業の出展概要が初めて明らかになった。大阪・関西万博における大屋根リングのような象徴的な施設の建設計画もありそうだ。
B 公式マスコットキャラクターの『トゥンクトゥンク』も登壇した。大阪・関西万博を象徴する存在となった『ミャクミャク』と比較されるだけに、“中の人”のプレッシャーもひときわ大きかったのではないだろうか。
C トゥンクトゥンクは、好奇心あふれる精霊だ。登壇の瞬間からキレのある動きで会場を魅了していたよ。
D 2日には日本政府出展展示施設の起工式が高市早苗首相はじめ関係閣僚も出席して開かれた。トゥンクトゥンクの活躍とともに開幕に向けた機運が高まることを期待したい。
◇KDDI 今後全国1000ヵ所に設置
A ところで最近の紙面ではドローンの話題をよく目にするね。
E KDDIが地震と豪雨災害に見舞われた石川県の能登地域に無人のドローンポートを4基常設した。10月23日には権限代行で国道復旧を進めている国土交通省能登復興事務所が輪島市の中屋トンネル近くに設置されたポートでの試験飛行を報道公開し、その有効性を確認している。
F 同社は22年にKDDIスマートドローンを設立し、労働力不足やインフラ老朽化、頻発する自然災害などの社会課題解決に向けて、ドローン活用を進めている。石川県とは包括連携協定を結んでおり、輪島市と七尾市に各2カ所、高速充電機能を備えたポートを設置した。遠隔操縦により半径9㎞圏内の情報を収集し、AI(人工知能)で現地の変状を迅速に把握できる。
E 今回の試験飛行も千葉県内から操縦し遠隔運航した。ポートは現地オペレーション人員が不要で、24時間365日のリモート運用が可能となる。高精度のカメラなどを搭載しているので有事に限らず平時も含めて精緻な3次元データを蓄積できる。インフラや地盤状況を常時監視することで変化が把握できるから災害の予兆検知にも活用が期待される。
F KDDIは今後全国1000カ所にポートを常設する予定だ。同社の担当者は「AIドローンを全国展開することでどこでも10分で駆け付けるサービスを目指す」と意気込む。
A 自然災害が激甚・頻発化し、インフラ老朽化が急激に進むだけに、ドローンの積極活用は必須だが、一方で調査時の安全確保などを考えれば平常時での操作訓練や資格取得の準備に力を注ぐことも必要だろうね。













